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ドライブ・マイ・カーのtaikingのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.2
「悪は存在しない」公開に合わせ、いい加減観とかないと・・・と思いようやく。

結論、かなり楽しめた。玄人向けの映画というか、引き算の作品ではあるけど、かなり全編にわたって会話劇が続いていて、かつショットの美しさや激良すぎな音楽のおかげで3時間ずっと集中して観れた。

原作は未読だけど、登場人物が妙にしゃれたこと言う感じが「あー村上春樹だなー」とは思うけど、別に違和感はなく。登場する人たちが言語関係なく出てくる感じもなんか良い。

なんといってもベストアクトは三浦透子でしょう。あの自分を押し殺したような冷たい演技、所々垣間見える人間味、そしてラスト。すげー役者さんです。

主人公の家福、西島秀俊と問題児岡田将生も含め「不在のだれか」に迷っている、苦悩している、そんなお話だったなと。奥さんだったり、家族だったり。にしても岡田将生は問題児すぎるが。でもこう、ひとつ弱さの象徴にもなっている気がするし、彼の件もあって家福はひとつ壁を乗り越えるわけだし。

ちゃんと面白い映画だった!あの、とにかく音楽が良すぎます。石橋英子さん。素晴らしい。サントラをずっと聞いている。
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