Josh

浜の朝日の嘘つきどもとのJoshのネタバレレビュー・内容・結末

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

期待してた、けど思ってたのとだいぶ違う感じで...

他所から来た若者が地方の小劇場の存亡危機の支援に奔走する物語を軸にして、家族という共同幻想の呪縛からの解放と他者との緩やかな連携・コミュニティによる共助や、ジェンダーバイアスからの脱却、海外からの技能実習生問題等々、社会問題を絡ませる感じは伝わるのだけど、大事なところをセリフで説明し過ぎだったり、描き方が足りなかったり冗漫だったり...
所々の過去の名作の引用とか、小ネタは面白いけども。

朝日と大久保佳代子演じる教師の交流は良かったと思う。少し外れた道を歩んできた大人の存在は高校をドロップアウトし家族ともすれ違ってしまった朝日の心の支えであったろう。

しかし...コロナ後の設定にも関わらずみんなマスクして無さ過ぎなのもリアリティがなく。主人公莉子(朝日)が朝日座の復活に尽力するモチベーションもあれだけではね...エンディングも強引過ぎる。

映画の終わり間際、森田支配人がポロッとこぼした「(映画館を潰した後に建てる予定だった)スーパー銭湯に映画館を入れるように働きかければよかった」的な台詞があって、あれっ、それこそ良いアイデアなんじゃない?ある種映画館の今後の1つの方向性じゃない?と思ったんですけどね...

あと気になったのは技能実習生の描き方。良い話っぽくしてるけど、話し方の辿々しさの演出とかステレオタイプに陥っていて耐えられない。日本人ではなくちゃんとベトナム人の俳優を使うべき。
Josh

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