このレビューはネタバレを含みます
まさか。
これで終わりなのか。
こんな終わりなのか。
主人公の二人はミュージカル俳優という設定だったから、意外に思う必要はないのだろうか。
ミュージカルはゲイのためもの、と主人公の父が発言していたし、ゲイが主人公の映画だし。
でも、あまりにも唐突な印象を受けたので、正直戸惑った。
映画はハッピーな雰囲気で進行していたから、挙式の最中に浮気の告発と告白があったことも驚いた。不穏な雰囲気でラストどうなるのだろう?と思ったら、間髪入れずにあのラストに突入。私はなんだか放り出されたような気持ちでポカンとした。
映画は幸せ且つほのぼのした雰囲気だっけど、アントニオの「そんな形で去らないで」という訴えに、パウロはイエスともノーとも返さなかったから、ハッピーエンドではない。
そもそも、
アントニオはパウロに「アイラブユー」も伝えていない。
二人の未来が明るい、これからも続く確かなもの、という風には描かれていない。
アントニオは幼馴染の言い寄られ、流されるまま式の前夜にキスをしてるし。
そもそも、一年前に酔った勢いで、浮気のセックスをしている。
流されやすい奴。
でも、アントニオは良い奴なんだ。
とは、描かれていないんだよなぁ。
ハッピーエンドではない。
でも、映画の雰囲気はハッピー。
不思議な余韻のある映画だった。