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エスター ファースト・キルのnekoyashikiのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

GWにSTAR chで放映されてたのを視聴

この映画のサブタイトルにはちょっと疑問があって
冒頭の精神病院に入れられる前に少なくとも7人殺してたらしいので
前日譚だからって『ファースト・キル』はないと思う。

リーナがエスターを名乗るようになった経緯や
リジー・ボーデン風の衣装を身につけるようになったきっかけなどが明かされてるが、
ストーリー的には続編でも違和感ないのではないか、前作は見てないけど。

エストニアの精神病院を脱走したリーナは
4年前に失踪したコネチカット州の名家オルブライト家の娘エスターとして
潜り込むことに成功し、
娘ではないことに気づかれる前に金目の物を盗んで逃走するつもりだったが、
父親アレンに恋をしてしまい、先延ばしにしてしまう。

エスターの失踪時に捜査にあたっていたドナン刑事は
リーナの指紋を照合して偽物であると確信するが、
直後にエスターに後ろからめった刺しにされ、
更に拳銃で蜂の巣にしてとどめを刺したのはエスターの母トリシアで
セレブの癖にやってることはエスターと殆ど変わらないえげつなさです。
本物のエスターは4年前に兄のガナーの虐待を受けて死亡しており、
トリシアもガナーもエスターが偽物だと最初からわかっていたのに
何も知らずにエスターの帰還を喜んでいる父親アレンのために
エスターを受け入れていたことが判ります。

ちなみにドナン刑事というのは日系の設定のようですが、
ドナンなんて名字あんまり聞いたことがありません。
Conanという見た目は子供、頭脳は大人の有名な日本の名探偵からきてるのでしょうか?

中盤からはエスター vs トリシアの父親アレンを巡っての
女性犯罪者同士の心理戦の様相を呈してきます。
少し前に『M3GAN』も観ましたが、あれよりはずっと見応えがありました。

この映画は前作の2年前を舞台にしていて
リーナは既に31歳のおばさんです。
本当の意味での前日譚にはなってないと感じます。

エスターはなぜ父親のような男性に惹かれるのか、
療養所の蔵書印の入ったボロボロの聖書を大事そうに持ち歩いているのか、
なぜ絵やピアノが得意なのか、首と手首に残る痣はいつつけられたのか、
31歳なのに歯がボロボロで入れ歯をしてるのはなぜなのか、
本当の前日譚が待たれます。
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