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荒地の少女グウェンのレクのレビュー・感想・評価

荒地の少女グウェン(2018年製作の映画)
3.4
19世紀のイギリスを舞台に、産業革命の影響とアニミズムによる人間の闇を描く。
荘厳な自然と静謐に包まれる不気味な空気。
宗教的暗喩を散りばめたフォーク・ホラーに社会的リアリズムを含ませることで、切れば血の出るような恐怖が精神を絡め取る。

一般的に見れば男尊女卑の物語であるが、少女の視点から見れば守られる立場から守る立場へと成長していく物語でもある。
対峙する男たちは資本主義のメタファーであり、可視化される女性差別がこの時代の流れに飲み込まれてゆく無慈悲さを際立たせる。
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