椎名一霤

スペルの椎名一霤のネタバレレビュー・内容・結末

スペル(2020年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

ちょっとBlood the Last Vampireを彷彿とさせる面があった。田舎の老夫婦(呪術師)が実は18世紀から現代まで生きているということだけね。あらすじは「訃報で実家帰ったら呪われた件」で済みそう。

序盤の不穏さからかなり最悪の胸糞ラストを想定していたのでどんどんスリリングになっていく演出はすごかった。詰んだな!というところからスタートしてハッピーエンドとは行かずとも大まかにはスッとする結末。心理誘導?がとてもうまいと感じる。まぁそもそも自分がすぐミスリードに引っかかるタイプだとはわかってるけど。一家で事故に遭い目覚めたら怪しい老夫婦の家に軟禁、足を痛めたのか床に足をついたら信じられんくらい痛い!ってリアクションで「足首とかの骨折れてたら流石に気づくよな〜」とか思ってると後々主人公が自分でチェックしてクソ長い釘が足の裏から膝方向へ垂直に刺さっていて、いやこれは痛いわ!文字通り足止めかよ!ってちゃんと納得させてくれたり、例えると藁人形に呪う相手の身体の一部を組み込むようなわかりやすい呪いだったり。無理のない設計のなかで限界まで話を盛るような非常にスマートな作品だった。グロもまぁ…割と優しめだし手軽に「気色悪い話」を見るならコレだね!と言えるほど出来が良かったように思う。