ホテルコルテシア東京での事件再び！今度は大晦日の仮装パーティ。
真犯人の分からなさや仕掛けは前作以上に凝っていたが、編集が淡々と映し出す流れ作業のようだった。
良くも悪くもスペシャルドラマの延長線。楽しめたが途中で飽きが来た。
豪華俳優陣が出演しまくっていることと前作からの流れでテレビドラマ的演出が出てしまうことはある程度許容したつもりです。
とはいえ、やはり顔のバーン！なドアップ多すぎるし、編集も(悪い意味で)テンポよくカットしていくせいでめちゃくちゃ疲れるんですよね。
テレビドラマってながら見しても、きちんと演者が心情をセリフで喋ってくれるんで、まぁついていけるじゃないですか。
本作もある程度そういう場面が出てくるんだろうなと思ってはいましたが、大事なところでは全部喋っちゃうんですよね。
キムタク演じる刑事の新田もあまりにも勘が良すぎるというか…そんなことでわかっちゃう？みたいな場面が多くて、優秀すぎて引くというか。
まぁでも真犯人が割と早い段階で予想がつく前作と比べると、今回は仕掛けも巧妙で何重にも施しがあったおかげで楽しめました。
ミステリーとしては前作以上に良くできてたんじゃないでしょうか。
ただミステリーとしての仕掛けが多すぎたせいでカット割が増えて、もう諸刃の剣みたいになっていた気がします。
過剰演出は前作の方が気になりましたけど、観ていて疲れちゃうのは今作の方。
あと前作のレビューにも書いてたんですが、いくら信頼しているといっても新田は長澤まさみ演じる山岸にペラペラ事件の中身について喋りすぎです。
しかも今回は山岸がコンシェルジュになっていることもあり、フロントで新田と一緒に“お客様”対応するのは石黒賢演じる氏原なんです。
なんですが、普通に新田と山岸の2人で行動してるシーンが多い。もちろんファンという目線で言ったらそっちの方が見たいでしょう。絵面としてもキムタク&長澤まさみの方が華やかなのはわかります。
だけど、劇中に山岸が「今回は私ではなく氏原が担当します」と言っているにも関わらず、新田&氏原のコンビは最小限。
まぁコンシェルジュって何人かいるんでしょうけど、山岸定位置離れてる無責任なところ多すぎるでしょう、と。
苦言ばかりのレビューにはなりましたが、やはり豪華俳優陣が入り乱れ、誰が真犯人なのか混乱させるミステリーとしての面白さはとても良かったです(それは原作の力か？笑)。
沢村一樹のキャラが個人的には良かったなぁ。最後まで見逃せないキャラでした。
ほか、前作に引き続き石川恋は可愛い(けど、出番少ない)。
勝村政信、木村佳乃、麻生久美子、高岡早紀、博多華丸、など大変楽しいメンツでした。
いつも怒鳴り散らしている渡部篤郎も味わい深いし、相変わらず独特のボイスを持つ篠井英介、序盤には田中みな実も登場しましたね。
ただいかんせん序盤の新田&中村アン演じる奥田のダンスシーンはクドかった…シーン自体はいいんですけど、ホテルマンたちのシーンと交互に映すもんだからそこは分けて映せ！とちょっと腹立ちました。映画的な演出として活きてくるのならまだしも、ただ見づらいだけ。
あ、前作にも友情出演したあの人！今回は絶対に見逃しません！みなさん、安心してください。笑
▼前作のレビューはこちら。
https://filmarks.com/movies/76712/reviews/60999096
※2021年新作映画137本目
