ダルマパワー

マスカレード・ナイトのダルマパワーのネタバレレビュー・内容・結末

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)
1.1

このレビューはネタバレを含みます

辛い評価で恐縮です。前作がよかっただけに期待値が上がりすぎた。各所のストーリーの繋ぎ方に、なぜ?と思ってしまった。一作目はよりホテルの内情に入り込み、ホテルマンとしてのプロフェッショナルの考えに厚みと熱さを感じたが、本作ではかなりその部分が弱くなった印象。基本的には警察側メインの話となり、その進行は前作のパターンから外れることなくマンネリ感、視聴者への裏切りと言う意味では、納得感ある裏切りではなく、なんだそれ?という裏切り方で気持ちよくない。もうひとつ踏み込んで言えば、キムタクと長澤まさみの年齢差が14もある中でそこに恋愛をちらつかせるのは若干の気持ち悪さがあった。キムタクの使い方として、若さに少し無理があった。局制作の映画感、踊る大捜査線やHEROのような、カジュアルだけど心に染みる、見映えいい作風が先行して、ストーリーや、作品への客観性がおざなりになってしまった印象。ユーモアも今一つ。

映像として、ホテルという限られた空間だったので、フロントロビーの俯瞰ショットがとにかく多かったが、それもさすがに飽きを感じた。ドア付き抜けのショットはマスカレードらしさがあって、また使いどこも乱発されていなくてよかった。冒頭やけにカメラやトランジションに凝った感覚を受けたが、ただ変わったことをすればいいのではなくて、映像美を感じるものである必要があったかなと思った。
ダルマパワー

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