米国における近年のネットミームの恐怖を描いたドキュメンタリー映画。
マット・フューリーの漫画に登場する「カエルのペペ」が作者の意図に反してネットミームとして拡散され、人種差別主義的な投稿にキャラクターが使われるようになり、対ユダヤ人迫害、ついには大統領選でのトランプ支持者のシンボルとして使われるようになってしまう。
現代のネット社会の闇という一見重そうなテーマを、ポップでカラフルな映像とテンポのいい編集、時折挟まれるコメディタッチの演出でエンターテイメント作品として仕上げるとともに、現在の米国が抱える問題をあぶり出してみせている秀逸な一作。