abx155さんの映画レビュー・感想・評価

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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.6

大事なものを次々に奪われた主婦が落ちていく狂気とその先の希望を描くヒューマンドラマ。
描かれているのは社会の底辺そのものの家族ながら、その中でも生きる希望を見つけていく姿が逞しい。
尾野真千子の怪演が
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.6

売れない映画監督が、実家の家族をモデルにした映画を製作しようとするうちに、家族の真の姿を見つけていくコメディドラマ。
すさまじく濃い家族達の発するパワーが凄い。特に父親のキャラが濃すぎて印象に残る。
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.4

地価500mに陥没したマンションからの脱出激を描くパニックディザスタームービー。
人間ドラマもくどくない程度に丁寧にあがかれていて、エンタメ映画として完成度は高いように感じた。
このレベルのディザスタ
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.5

2000年に公開されたローマ帝国を舞台にした史劇「グラディエーター」の続編。
完璧な出来であった前作をどう引き継ぐか不安だったけど、及第点の出来で安心した。
アクションシーンは前作よりもパワーアップし
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

藤本タツキ原作映画「ルックバック」の劇場版アニメ。を鑑賞。
60分以下と短い時間の中に、友情と嫉妬、芸術を志す意味、喪失と再生など様々なテーマが盛り込まれていて見ごたえがある。タイムパラドックスを使っ
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.4

福士誠治演ずる用務員に扮したヤクザの一人娘の用心棒が殺し屋と戦うアクション。
話は単純明快ながら、殺し屋達のキャラクター付けがはっきりしていて、皆愛すべきキャラになっている。
ヤクザの一人娘約の芋生悠
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トラップ(2024年製作の映画)

3.5

M・ナイト・シャマラン監督による、娘と一緒に警官に包囲されたライブに参加したサイコキラーの父親がいかに会場から脱出するかを描いたスリラー。
シャマラン監督にしては、近年では妙な小細工なしの正統派スリラ
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.4

陶芸アーチストである主人公と周囲の人々の日常を描くA24制作の何気ない日常を描いた作品。
米国で注目されるインディーズ映画監督だけあって映像や演出の決まり具合が凄い。
引き続き注目していきたい監督だ。

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

しがない役者志望の主人公が、高校時代の友人とであることによって同じく高校時代の友人であった「佐々木」を思い出しながら自分の人生を見つめ直す物語。
自分の身の回りにもそんな人物がいたよな、と錯覚するほど
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

3.6

内線が勃発した近未来のアメリカで、ニューヨークから首都ワシントンを目指すジャーナリストたちのロードムービー。
状況がよくわからないまま戦争に巻き込まれていく状況を描くことで、観客の恐怖心理を煽る効果が
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左様なら(2018年製作の映画)

3.5

イラストレーター、ごめんの漫画を映画化した石橋夕帆監督による青春群像劇。
高校の教室をリアルな空気感で再現しながら、高校生達の心の機微を丁寧に描いている。
芋生悠の自然な演技は素晴らしく、根暗な彼女の
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街の上で(2019年製作の映画)

3.6

下北沢という街をそこで生活している若者達を描く群像劇。
緩く繋がっている主人公の周りの人間が、他々に深く絡み合っていく脚本が秀逸だし、演劇を意識した長回しなど撮影も秀逸。
今泉力哉監督は女優を綺麗に撮
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#ハンド全力(2020年製作の映画)

3.5

ハンドボール×SNS×熊本復興の要素を掛け合わせた松井大吾監督による青春群像劇。
最初はSNSだけを気にしていた高校生達がハンドボールのインターハイを目指すまでの過程を描いているのだけれど、松井大吾監
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.6

時代劇オタクの映画部女子が仲間を集めて、タイムトラベルしてきた未来人とともに時代劇を作る話。
青春王道ストーリーながら、小ネタを挟みつつ強いメッセージ性があるので大人が鑑賞しても面白い。
脚本であるロ
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ソワレ(2020年製作の映画)

3.5

夏の和歌山を駆け抜ける、若い男女の逃避行を描く青春ロードムービー。
主演の村上虹郎と、芋生悠の演技がいい。特に芋生悠の幸薄い佇まいが素晴らしい。
ストーリーや構成は粗削りながら、和歌山のロケーションの
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.5

世の中も、人生もすべてつまらないと感じている21歳の女性を通して、現在の日本社会の閉塞感の一面を描いた山中瑶子監督の長編デビュー作。
双極性障害とも取れる一貫性のない主人公カナの言動には、観ている感客
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.4

幼少期から虐待を受けていた主人公の少女・杏が、刑事やジャーナリストなど周囲の人間に助けられながら更生を目指す話。
2020年のコロナ禍で実在の人物がモデルになっているという。社会の最下層に落ちた少女の
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.4

昭和の末期の銀座のキャバレー。お抱え演奏者として生きるジャズピアニストがヤクザの抗争に巻き込まれ。
時系列をシャッフルしつつ、主人公の池松壮亮が一人二役をこなすという演出が細かい。また、演劇的なライテ
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.5

凪良ゆう原作小説の映画化作品。
生き辛さを抱えた少女と、孤独な青年の恋愛とも友情とも言えない15年間の関係性を描く。
ほぼ原作通りの展開ながら、李相日監督の演出やカメラワークの妙により、省略の多い非常
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.3

エベレスト登頂をサポートする山岳ガイドの過酷さを描いた実話に基づく物語。
エベレスとは今や前人未踏でもなんでもなくなったけど、それでも特別な訓練をしていない素人には難しい。山岳ガイドは仕事とはいえそれ
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

元風俗嬢で弁当屋でバイトする孤独な主人公ちひろさんが、周囲の人々との関わりを経て人との繋がりを見出していく物語。
ちひろさんのキャラが斬新でよい。他の登場人物も皆キャラ立ちしているし、ゆっくりと進む話
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山女(2022年製作の映画)

3.4

18世紀末の東北の寒村を舞台にした日本の民間伝承を描いた物語。
柳田国男の遠野物語をベースにしていておどろおどろしい雰囲気たっぷり。映画館で観たかったな。
山田杏奈や森山未來の熱演が素晴らしい。

人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界(2022年製作の映画)

3.4

2021年には登山界最高の栄誉であるピオレドール生涯功労賞をアジア人として初めて受賞した登山界のレジェンドである山野井泰史さんのドキュメンタリー。

幼少期から登山一筋の人生であり、何故彼が未踏の山に
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岳 -ガク-(2010年製作の映画)

3.2

北アルプスを舞台とした山岳救助隊の物語。
山岳救助の厳しさとは真逆の主人公のユルいキャラがリアリティにかけていて興ざめ。
西穂高岳や上高地でロケしているだけあって山岳の映像は綺麗だった。

ツイスターズ(2024年製作の映画)

3.4

異常気象により発生するようになった現代のアメリカを消滅させることで人々を救おうとする主人公の物語。
1996年のオリジナル版に敬意を払いながら、新しい要素を盛り込んでいて、「古いんだけど新しい」作品と
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ツイスター(1996年製作の映画)

3.1

スピルバーグ製作のパニックディザスター映画。
「ストームチェイサー」という竜巻を追う研究家達が竜巻の動きを調査する中で、資金力のあるライバルチームと、資金がない主人公チームが競うといったストーリー。
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渇水(2023年製作の映画)

3.4

水道料金が支払えない貧困者に対峙する水道局の止栓担当者の変化を描く人間ドラマ。
非常に狭い世界を描きながら、太陽が無料なのに水道は何故有料なのか、そして水道を通した日本の貧困問題まで踏み込んでいてなか
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.4

鶴谷香央理の同名漫画を原作とする実写映画作品。BL好きの老婆と少女が出合い交流することによ
り、お互いに一歩進む勇気をもらうことになるストーリー。
悪い人間が一人も出てこない世界で安心して観ていられる
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

前科者の孤独な青年が、富山の小さい町の築50年の安アパート「ハイツムコリッタ」で新たな生活の中で、周囲の人間との関わりによって再生していく物語。
「生と死」がテーマであり、常に死の匂いがしているけど決
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夜を越える旅(2021年製作の映画)

3.2

萱野孝幸監督による佐賀を舞台にしたロードムービー。
緩い展開から途中で急にテイストが変わって先の読めないホラーになる。
アイデアはよかったけど、見せ方にもう一工夫あればもっと印象はよくなったかも。

偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

3.2

失踪した妹を追う二人の女性をミステリー調に描いた映画。
観客に解釈をゆだねる曖昧な作り方は意図的なんだろうけど、少しやり過ぎ感がある。
河合優実ら若手俳優陣の演技はよかった。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.4

発達障害で周囲から浮いている女の子のあみ子の生き辛さを描いた映画。
あみ子の行動は子供時代なら誰でも心当たりがあるようなものであり、誰でもあみ子のようになっても不思議ではない。

星の子(2020年製作の映画)

3.3

宗教二世の主人公ちひろの視点から世間と新興宗教信者のずれを描いた作品。
原作とほぼ同じ内容であったが、役者陣が皆ハマっていて小説原作の映画化作品としてかなり秀逸だと思った。
中でも主人公を演じた芦田愛
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

3.3

THE WITCHI 魔女の続編であり魔女サーガの一部となる作品。
前作よりも予算が増えてスケールアップした分、物語や主人公の能力ともインフレを起こしている感がある。
主役のシン・シアの目力や表情がい
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.0

ルカ・グァダニーノ監督によるテニスプレーヤー3人の十数年に渡る三角関係を描いたスポーツドラマ映画。
テーマや表現方法、映像技術が非常に尖っていて面食らうけど、同時に刺激的で新鮮でもある。
監督の表現方
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

「マッドマックス:フュリオサ」IMAX試写。
マッドマックスに登場したフェリオサの前作に比べて人間ドラマパートが増えたものの、強力なアクションはよりパワーアップ。新しいアクションのアイデアや撮影の構図
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