abx155さんの映画レビュー・感想・評価

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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.4

鶴谷香央理の同名漫画を原作とする実写映画作品。BL好きの老婆と少女が出合い交流することによ
り、お互いに一歩進む勇気をもらうことになるストーリー。
悪い人間が一人も出てこない世界で安心して観ていられる
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

前科者の孤独な青年が、富山の小さい町の築50年の安アパート「ハイツムコリッタ」で新たな生活の中で、周囲の人間との関わりによって再生していく物語。
「生と死」がテーマであり、常に死の匂いがしているけど決
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夜を越える旅(2021年製作の映画)

3.2

萱野孝幸監督による佐賀を舞台にしたロードムービー。
緩い展開から途中で急にテイストが変わって先の読めないホラーになる。
アイデアはよかったけど、見せ方にもう一工夫あればもっと印象はよくなったかも。

偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

3.2

失踪した妹を追う二人の女性をミステリー調に描いた映画。
観客に解釈をゆだねる曖昧な作り方は意図的なんだろうけど、少しやり過ぎ感がある。
河合優実ら若手俳優陣の演技はよかった。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.4

発達障害で周囲から浮いている女の子のあみ子の生き辛さを描いた映画。
あみ子の行動は子供時代なら誰でも心当たりがあるようなものであり、誰でもあみ子のようになっても不思議ではない。

星の子(2020年製作の映画)

3.3

宗教二世の主人公ちひろの視点から世間と新興宗教信者のずれを描いた作品。
原作とほぼ同じ内容であったが、役者陣が皆ハマっていて小説原作の映画化作品としてかなり秀逸だと思った。
中でも主人公を演じた芦田愛
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

3.3

THE WITCHI 魔女の続編であり魔女サーガの一部となる作品。
前作よりも予算が増えてスケールアップした分、物語や主人公の能力ともインフレを起こしている感がある。
主役のシン・シアの目力や表情がい
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.0

ルカ・グァダニーノ監督によるテニスプレーヤー3人の十数年に渡る三角関係を描いたスポーツドラマ映画。
テーマや表現方法、映像技術が非常に尖っていて面食らうけど、同時に刺激的で新鮮でもある。
監督の表現方
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

「マッドマックス:フュリオサ」IMAX試写。
マッドマックスに登場したフェリオサの前作に比べて人間ドラマパートが増えたものの、強力なアクションはよりパワーアップ。新しいアクションのアイデアや撮影の構図
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

「マッドマックス:フュリオサ」に備えて公開当時以来の再鑑賞。
説明がほぼなく全編アクション。しかも未見性が高く衝撃的なアクションが続く本作はやはり凄い。
行って来いのような話なのに、そこに様々な人間模
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

長野県の自然豊かな町に住む父娘と地域住人が、その町にグランピング施設を建設しようとする都会の人間との対峙を描いた物語。
静かな始まり方から、小さなところからバランスが崩れ始めてやがて大きな事変が発生す
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バービー(2023年製作の映画)

3.6

グレタ・ガーウィグ監督によるバービー人形が実世界にきて冒険しながら自身のアイデンテティを見つけていく物語。
フェニミズム映画かと思いきや、人間は自分の選択次第で主体的に生きることができること、社会的役
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市子(2023年製作の映画)

3.5

プロポーズを受けた翌日に突然姿を消した一人の女性・市子の壮絶な過去を、彼女に関わった人々の証言から浮彫りにしていく物語。
時系列をシャッフルして描きながら終盤に向けて謎が明かされ、クライマックスに繋げ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.5

鬼太郎や目玉のおやじがどのように誕生したのかを描く墓場の鬼太郎の全日談。
横溝正史的な孤立した集落の名家龍賀家の跡継ぎミステリーから始まり、龍賀家の秘密、そして幽霊や妖怪が絡んだ大戦争になる。
テンポ
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.4

レジェンダリーのモンスター・ユニバースの5作目。
昭和の東宝版ゴジラへのオマージュかのような怪獣プロレス路線に完全に入った。これはこれで悪くない振り切り方だと思う。
ゴジラ×コングは3部作ということな
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明監督+橋本忍脚本による「生きる」のリメイク作品。
オリジナルのエッセンスを解釈を間違えずにうまく抽出しながら、舞台をイギリスに持って行ったのだけれど、絶対失敗しそうな企画にもかかわらず奇跡的な出
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.4

城定秀夫監督と今泉力哉監督が互いに脚本を提供して監督しあうという企画「L/R15」の二作目。
飼い猫が逃げたことによって巻き起こる一組の夫婦とその浮気相手4人の人間模様を、ユーモアを交えて丁寧に描いて
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.4

城定秀夫監督と今泉力哉監督が互いに脚本を提供して監督しあうという企画「L/R15」の一作目。
古本屋の店主である主人公、主人公に思いを寄せる女子高生、昔のアルバイト仲間とその婚約者とウェディングプラン
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

クリストファー・ノーラン監督による「原爆の父」オッペンハイマーの人生を描いたヒューマンドラマ。
各登場人物による視点と時系列をシャッフルして編集されているので、若干わかりにくいものの。近いすればオッペ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.5

体重272kgの余命わずかな男が、家族と周囲の人物たち達と共に過去の贖罪から解放されいく過程を描いたヒューマンドラマ。
正直に生きることで、誰かから救われ、それが結果的に誰かの救いになる。物語の主軸は
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による「DUNE」三部作の2作目。
2021年の第一作よりも映像の圧がパワーアップ。壮大な抒情詩を美しくかつ圧倒的なビジュアルの映像で語るという方向性がより鮮明になった。
まさ
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.5

中川龍太郎監督による彩瀬まるによる同名小説の実写映画化作品。
死と生のの境界線があいまいな彩瀬まる独特の文体の原作を、やや脚色強めながらも頑張って映像化しているほうだと思う。
無理に映像化しないほうが
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.8

人生の大半を刑務所で過ごした男が、出所後に更生していく姿を描いた西川美和監督作品。
日本ではレールからドロップアウトした人間は二度とレールに戻れないことを如実に描いていて、非常にシュール。
主人公三上
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.8

近未来、テクノと呼ばれる人型ロボットが一般家庭にまで普及した世界で、家族とは何か、人間のつながりとは何かを描くヒューマンドラマ。
AIは人の心を持ちうるかというテーマは新しいものではないけど、描き方が
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

ヨルゴス・ランティモス監督の最新作にして、メアリー・シャリーの小説「フランケンシュタイン」をベースにした寓話。
主人公ベラの冒険による人間的・肉体的な成長を通して自分のアイデンティティを確立していくと
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.3

九州の港町に暮らす主人公の鈴芽が、各地の廃墟の扉を閉めて鍵をかけて大災害を防いでいる閉じ師である草太と日本を旅することで、自分のルーツを見つけ出していく物語。
登場人物の設定や物語のモチーフは「天気の
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.5

任天堂とイルミネーションの共同制作による3DCGアニメ映画。
ゲームの世界感を忠実に再現しつつ、娯楽映画として極めて完成度の高い映画に仕上げていて驚きであり、ゲームの映画化のお手本のような映画だった。
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.5

A24配給の新人監督による新感覚ホラー。
降霊術にハマる若者を描くホラーでありながら、酒やドラッグなどの社会問題を提示する作品にもなっており、主人公ミアの孤独や承認欲求といった心理面もよく描けていた。
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.4

コンクリート・ユートピア試写。
巨大地震で廃墟になったソウルを舞台に、唯一残ったマンションの住人のサバイバルを描くパニック映画。
パニック映画ながら状況説明を極力排除して、人間ドラマに力点を置いている
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.4

全編PC画面上で展開されるサスペンススリラー「search」の第2段。
デジタルネイティブの世代が主人公ということもあり、ネットを駆使して謎に迫っていくのがとてもスピーディ。前作よりもテンポがよかった
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フロンテラ・アスール(2018年製作の映画)

3.2

アラスカ、ナミビア、インドネシア、タヒチ、ペルーを巡る、人間の魂が大いなる何かと触れ合う群像劇。抽象的な映像表現が続くのだけど、その映像に力があるので引き込まれる。
ストーリーらしいストーリーがないス
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Mile...mile&a half(原題)(2013年製作の映画)

3.4

カリフォルニアにある長距離トレッキングコースを、友人たちと踏破するドキュメント映画。
JMT(ジョン・ミューア・トレイル)コースという存在を初めて知ったし、日本では味わえないロングトレイルを疑似体験で
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.4

1940年代の戦後の日本に現れたゴジラ。敗戦の傷跡を持った登場人物たちが、敗戦の傷跡を乗り越えようとゴジラに立ち向かおうとする姿を描く。
娯楽映画であるゴジラ映画に高尚なストーリーや理念は必要ないだろ
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バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

デトロイトのバーバリー通りの家を借りた女性がとんでもない目に合うサスペンス・ホラー映画。
ミスリードを誘う仕掛けがいくつも用意されていて、話の主体も次々に代わるので全く先が読めない。
異色のホラー映画
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

M・ナイト・シャマラン監督作によるSFサスペンス。
ゲイのカップルが世界の終末を予告する訪問者を迎え、究極の選択を迫られる。「ハプニング」や「サイン」といった作品の系譜にあたり、主人公が超常現象を信じ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.5

セリーヌ・シアマ監督による親子三代の心の浄化を描くファンタジー。低予算でタイムスリップ設定を描くという、かなり飛び道具的な設定の映画だった。
母から娘、娘から母への心情を動きを、これまでにない描き方で
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