ヴレア

ブレット・トレインのヴレアのネタバレレビュー・内容・結末

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

原作既読。
原作はめちゃくちゃ面白かっただけに、どうしても比べてしまって低評価になってしまった。
あんまり事細かに原作との違いを挙げて行っても意味がないので、大まかに残念だった点を述べたい。

①原作では死体を隠したりスーツケースを隠したり、それを見つけようとしたり、そういった駆け引きが面白く、サスペンスとしてハラハラさせられたが、映画ではそういったのは全く皆無である。全然死体を隠そうともしないし、スーツケースの行方だってそんなに重要じゃなくなっていて、全体的に大味なアクションものになっていたので、まあ別のジャンルとして楽しむのが良いのかなと思った。

②原作の最重要キャラ"王子"の扱いが酷い。原作ではとにかく王子というキャラが中学生ながら全てを支配していて、大人達が殺し合いをするなか心理戦で裏から操っているというのが凄かったし、なんの後ろ盾も無く、ただ自分の興味と快楽を目的としている点が恐ろしくゾクゾクさせられた。
そんな王子と木村との駆け引きも面白いものだったが、映画では木村と王子の関係性にそこまで接点がないので盛り上がらないし、そもそも王子はネタキャラというか、映画ならではの大ボスが後ろに控えているので、単なる小物に過ぎないのが残念だった。

③まあとにかく派手さを意識したんだろうけど、登場人物紹介で過去のシーンでやたらアクションを盛り込んでも全然入り込めないし、演出的にもなんか軽い感じがしてイマイチだったな。

④変なゆるキャラがやたらフィーチャーされていたけど全然可愛くないし、なんか浮いていた気がしてイマイチだった。日本=かわいいを意識したのだろうか?
あと日本の歌の選曲センスも日本人から見るとちょっと恥ずかしいというか、なんでこの歌?と思ってしまった。


(良かった点)
①原作で好きなキャラ、檸檬と蜜柑についてはまあまあ良かったかなと思った。ちゃんと機関車トーマス好きという設定もそのままだったし。
②ブラピのキャラは原作ではとにかくついていないという設定だったけど、映画では逆にここぞという時にやたら運がいいキャラになっていた。「ドウモアリガト」を連発する所はなんかウケた。
③原作タイトル「マリアビートル」の由来でもあるてんとう虫についての豆知識を原作同様にきちんと台詞で説明していたのは良かった。
ヴレア

ヴレア