ブタブタ

浅草キッドのブタブタのレビュー・感想・評価

浅草キッド(2021年製作の映画)
3.0

本作最大の爆笑シーンは大泉洋が「指がなくなっちゃったー」でゲスト出演のクリーピーナッツがフリーズする所。
あれって正に北野映画によくある「間」だなと。

30年以上前にビートたけし『ギャグ狂殺人事件』て企画物のミステリー小説があった。
お笑い界隈の人達がミステリー小説を書くって企画で他にはタモリ『タレント狂殺人事件』赤塚不二夫『マンガ狂殺人事件』等で読んだのはたけしさんのだけ。
まあ全部書いたのはゴーストライターだろうけど。
『ギャグ狂殺人事件』はタモリ、萩本欽一、いかりや長介等の芸人が次々と殺される連続殺人が起きてビートたけしが探偵になる。
最後は確か『ひょうきん族』のスタジオで仮面を付けた2人のタケちゃんマンが対決する、もう一人のタケちゃんマンの正体は最後にたけしを殺しに来た真犯人でたけしの師匠である深見千三郎の息子だったってオチ。
深見千三郎ってフィクションの人物だとずっと思ってたけど実在の人物だったと可也後になって知った。

本作は芸達者な人達の芸達者な芸を見せられてる以上の感想はないけど。

森三中の夫のなんとかおさむ?の書く「お涙頂戴芸人噺」とか大っ嫌いで、本作もそれっぽいかなと思ってたけど、基本はそれに近い物が有るけど大泉洋、柳楽優弥の「上手さ」とセット等全体のクォリティは高さでその辺は余り気にならなかった。

芸人が書いた自伝的小説で一番好きなのは元ABブラザーズの松野大介先生が書いた『芸人失格』出た時は結構話題になって映画化とかあるかなと期待したけど片方は今も芸能界で売れてるからその辺芸能界のやなしがらみで無理だったか。
松野大介先生の現時点での最後の小説『マイホームソング』に劇団ひとりさんが帯文を書いてた。
しかし売れなかったみたいで以来、松野大介先生の小説は出てない。
いつかまた小説書いて欲しいけど。

其れから余計な感想としては深見千三郎の糟糠の妻を演じる保奈美が、現実では芸人(あれが芸人と言えればだが)の夫が落ちぶれた瞬間離婚したじゃねーか、という。
夫が人殺したり覚せい剤で捕まった瞬間、離婚して紙っぺら一枚マスコミに送って「関係ありません」て言う女優多いけど心情的にはアレらと同じ。
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