Netflixで早速鑑賞。ビートたけしの浅草修行時代に題材を取った人情ドラマ。大泉洋演じる「幻の浅草芸人」と呼ばれた、たけしの師匠深見千三郎が実質的な主人公といっても過言ではない。監督である劇団ひとりの浅草芸人への愛がひしひしと伝わってくる。
浅草芸人の意地と矜持をタップダンスで表現した演出が全編を彩っている。
たけし役の柳楽優弥が踏むタップが表情豊かで素晴らしい。師匠役の大泉洋の粋なタップも見事で、2人のタップでの言葉を超えた情感のやりとりが胸を打つ。
自分はこの時代の浅草には行っていないが、当時の空気を再現しているであろうことは丁寧なセットからも十分に伝わってくる。
今時美術にこれほど潤沢な予算が割けるのはNHKとNetflixくらいだろう。
それだけにこの作品が劇場にかけられないのが惜しまれる。
