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浅草キッドのガクのレビュー・感想・評価

浅草キッド(2021年製作の映画)
4.1
・門脇麦のドラマが良かった
やらない男≒弟のように接した門脇麦は『シング・ストリート』の兄のようなポジションだった。その手のドラマに弱い為、たけしがフランス座を出る時のハグのシーンが良かった。

・大泉洋の演技が良かった
深見という人物をあまり知らなかったが、大泉洋の演技力で、こんな人だったのかと思えた。この映画、柳楽というより大泉洋に支えられていたと思う。

・劇団ひとりが監督で良かった
売れっ子の映画監督に任せるのではなく、劇団ひとりに任せたのは良かった。企画が秋元康というクレジットをみて、してやられたり感があってそこはちょっと嫌だった。笑
また、劇団ひとりのTwitterではよく工学?的な質問をフォロワーに投げかけている。たけしとの芸人以外の繋がりとしてなのか、エンジニアリング気質な部分をクローズアップする所に劇団ひとりのたけしへの愛を感じた。

・たけしは全てがストーリーになるな、、
たけしのエッセイには、「自分はテレビを壊した」という表現がされていた。それは、どういうわけかテレビとは常に距離を保っていた師匠・深見に対しての行動だったのではないかと思う。たけしという人は深見というヒーローに憧れて真似をする子供と言えばそれまでだが、ここまで心から人を尊敬する事ができるのはやはりたけし自身の人柄だと思う。

・カメラ
人物クローズアップの多用によりたまにテンポが悪くなったが、大通りを上から下に動くカメラが、邦画では新鮮に思えた。
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