『少数精鋭の波に抗え、世界に散らばる才能たち』
無個性で生まれた少年がヒーローを目指すテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」劇場版第３弾は、閉鎖的な空間においてヒーロー論を問うてきた前作・前々作から世界を舞台にし、２０人学級以上のキャラにお約束的な見せ場が与えられる週間少年ジャンプ映画。
ゲストキャラを守りつつヴィランを追うロードムービー展開が僕としては大変喜ばしいところで、カメラワークの豊かさも相まって鬼滅でも呪術でもない傑作の誕生を期待するが、最終的には様式美で雁字搦めなオリジナルストーリーを窮屈だと感じてしまった。
ゴリゴリの職業声優が集まる中でも一番良い芝居をしている吉沢亮がこの物語の求心力となっており、デク君が最初から最後まで諦めないマウントを取り続ける中での人間味があるが、かっちゃんとショートの相手はこれで良かったのとラスボス抜きに思うところだ。
鑑賞記録
2021.08.06
Ｔ・ジョイ横浜７
→素材か劇場によるものか全体的に台詞が潰れており、久々に音響のクオリティに難があると感じた上映。劇伴が騒音な実写版るろ剣よりはマシだが、僕にとって必ずしも映画館は最適環境とはならない。近くにＳＭＴ系列が欲しい。
2024.05.11
NETFLIX 日本語字幕版
