xyuchanx

TOVE/トーベのxyuchanxのレビュー・感想・評価

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)
3.8
創造には孤独が必要だ。
そして愛にカタチは無い。

1944年、ヘルシンキ。フィンランドがロシアによる侵攻に必死に耐えていた時期。彼女は防空壕の中で、空想の世界をイラストに描いていた。真の自由と独立を求めて。

僕がスヌーピーの次に好きなキャラクター、ムーミンを産んだトーベ・ヤンソン。著名な彫刻家である父との確執、芸術家という理想と自由な創作=イラストの狭間に悩み、報われぬ愛を抱えながら、自由奔放に生きた女性。嘘はつけない愛煙家。

ムーミン、スナフキン、ミィ、ミムラ…谷の仲間たち。

そしてトフスランとビフスラン。
“誰にもわからなくても2人は通じ合っていた”

アトス…嫉妬から自由であったはずの男
ヴィヴィカ…人には懐かない竜

妹と甥っ子、姪っ子が長くフィンランドに住んでるので、北欧の文化に触れる機会も少なくはないほうだけど、彼らは、芸術にも、生き方にも、自由と独立を”素直に”、”諦めることなく”求める人々だ。

なにより本作は、主演のアルマ・ボウスティさんがバッチリ過ぎるキャスティング。少女にも叔母さんにも、知的にも素朴にも見える。そしてことごとく着てる服がかわいい。

父が遺したムーミンの切り抜き帳、まるまる見てみたい。

突風のあと、新たな旅立ち。晩年は島の別荘に、トゥーリッキとすんだんだそうな。

“Sing Sing Sing“や “In the mood”など当時の流行曲が満載のサントラも要チェック。
https://open.spotify.com/playlist/4dTFU5FzdxL2Jp4xfdNhiX?si=xg164zhNSrKlqLTTG9GKLw
xyuchanx

xyuchanx