嶽花征樹

キャラクターの嶽花征樹のネタバレレビュー・内容・結末

キャラクター(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは自分好みのサイコ・サスペンスもので、楽しく鑑賞できました。

作品自体は何も悪くないのですが、誰も来ないだろうと思って平日昼間に観に行ったんですが、マナーが悪い若者が多くてげんなりしました。上映中やエンドロール中にスクリーンの前を通る人間がまさかあんなに居るとは……今後は社会人が来るような時間帯にしようと思いました。

作品本編の話に戻しますと、そこまで驚愕の展開だとかいうわけではないですが(とはいえ、途中で刑事が死んだのだけは驚きましたけど)、サスペンスもので外してほしくない伏線とかはしっかり盛り込んでいるので、観客にフェアーな作りと感じました。そこらへんが完成度高いものを見てるという満足感に繋がり、見てて心地よかったです。

犯人役ダガーの言動がいちいち薄気味悪いのもいいですね。突飛な言葉遣いというわけでもないのに、言葉の端々に狂気を感じるあたり。「最終回をちゃんとやりましょうよ」とか、あの場面じゃなければまっとうな言葉の筈なのに。

中盤で奥さんが妊娠したときは「2+2=4だな」と終盤の展開が予想はついたものの、演出とかが素晴らしいので、それでも楽しめてよかったです。漫画を逆手にとって、ああ来たか、と。

主人公がダガーを刺そうとして恍惚とした顔をしたり、最後のシーンで一瞬ダガーの次に主人公の顔がでたり、スタッフロールの最後に刃物の音がしたり、と不穏な感じで終わったのが良かったです。

余談ですが、劇中作品の漫画部分が古屋兎丸だったのがスタッフロールで出てきたときは笑ってしまいました。
嶽花征樹

嶽花征樹