しっかりボクシング映画でもあり、ボクシング映画を超えてなにより新鮮だったのは「好きな事があるという人生」ってどんなものかを吉田恵輔監督らしい独特の距離感と愛情と緊張感で描いた素晴らしい作品でした。
いわゆる成功という事とは離れた場所でもその人を照らす、夢中になれる好きな事。
側から見たら良くも悪くもあまりに眩しく照らされてて直視できない感じと、逆にその中にいる限りどんな状況でも本人自体は幸せっぽい感じが絶妙なバランスでした。
好きものに出会うきっかけもリアルで、自分の周りでも好きなものに身を粉にして打ち込んでいる人達の多くは、それを好きだから始めたというよりは全然関係ないきっかけで始めて結局好きになってのめり込んだパターンの人が多いですね。
で、誘った側とかきっかけになった人の方がとっくに冷めてて、みたいな。笑
主人公の瓜ちゃんを演じた松山ケンイチ、こんな良い役者だったっけと見直しました。
オープニングめちゃくちゃカッコいいですね。