法月

Mr.ノーバディの法月のネタバレレビュー・内容・結末

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

「怖くて眠れないのか?」
「怖くない、パパがいるもん」

こんな可愛いセリフ、一度でいいから言われたい(ToT)
だが、自分の娘は決して言ってはくれないふたりとも(T_T)...

予備知識なしで観たので、ごく普通の男が理不尽な暴力にあい、その怒りから街のチンピラどもを退治しようと立ち上がる「狼よさらば」的ビジランテものかと思ってみてたんだけど... 違ってた。

羊の皮を被った狼もの... 宇多丸さんいわく、ナーメテーターら最恐の殺戮マシーンだった( ゚Д゚)系、だったのね。

自分的にはバスでのアクション・シーンがピーク。
ここまでの男の行動原理は理解できる。
けど、身に降りかかる火の粉とはいえ、その後のロシアン・マフィアとの抗争にはのれなかったよ。
「俺の家を襲った、許せない」だもん。
自分のプライドが傷つけられたことが一番なんだもん。
ロシアン・マフィアのボスは極悪だろうけどさ、自分の弟が殺されたんだもん、そりゃ復讐にくるだろさ。

結局、この名もなき男を突き動かすものはなんなのか?
暴力を、殺戮を楽しんでる?(しかも爺ちゃんまで?)
途中からそんな風に感じてしまったから楽しめなくなってしまった。
痛快娯楽アクションにするなら家族とか出さないでほしい。
自身の手を血で染めれば、大切な家族を危険に晒すことになるのに、その葛藤がなさすぎだよ。
奥さんが旦那の過去を知ってもすんなり受け入れてる風なのも納得いかないし。

アクションは面白かったよ。今までにないものがいつくか見れたから。

けどなぁ、一番大きいのはこの男のこと、好きになれなかったってことなんだよ。あと、爺ちゃんもね。

毎日レビュー 010
法月

法月