風間くんはできる子である。
できる子は孤独だ。
できる子にやりがちな失敗は、他の子も当然できるものだと考えてしまうことだ。
できる子は自分ができる子だという自意識が生まれ、周りをできる子で固めようとする。これがエリート主義だ。
風間くんはそんな単純なエリート主義に陥る前に、しんちゃん達と友達になってしまったがためにしんちゃん達と一緒にエリートになりたいと思い始める。
しかし、しんちゃん達はそんなことに興味はなく風間くんは空回りし始める…
天カス学園は寓話的に描かれているが、"一人ひとりの個性を伸ばす""AIを活用"といったどこかで聞いたことのあるフレーズが散りばめられていて、なかなか、風刺が効いている。
この映画をみた子どもたちが能力や経済状況に関わらずに多様な人と友情を結んでいく、そんな未来への願いが込められていると感じた。