だんのーぜる

モーリタニアン 黒塗りの記録のだんのーぜるのレビュー・感想・評価

4.2
人権とは何か。法律とは、報復とは、宗教とは。
米政府は一線を超えていたし、人種差別・宗教差別的な思惑を強く感じたけれど、実際に9.11という悲惨すぎるテロの被害国としてはあれほど報復に躍起になるのは当然かもしれない。

でもモハメドゥにも人生があって信念があって家族があって、如何なる理由があってもそれを強奪することは誰にもできない。そのための法律なのに、、拷問シーンはとても辛かった。

「誰かが報いを受けなければならない」っていう🇺🇸側の選択に対する「私は許す」っていうモハメドゥの対照的な選択が心を打った。
初めて、イスラム教とキリスト教の神は同じなんだと痛感させられた。

肌の浅黒い人、布を纏って太陽に向かってお辞儀をして祈る人、イスラム語圏の人、たったそれだけで私たちも彼らを偏見と差別にさらし、憎しみというテロで傷つけていないだろうか。
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