ルムオ

竜とそばかすの姫のルムオのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
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初日に鑑賞。

未来のミライ以来(ライ×3!)、満を辞しての細田作品。
しかも公開記念で、金ローにて三夜に渡り細田ウィルス注入。シビレてます。

コレはもう、否が応でも期待値MAXでしょう。

観終わって。

一言で。

うーん。
やり過ぎた、かな。
音楽と映像は素晴らしい。持てる力の全てを注いだ感がある。細田監督がその声に惚れ込んだという声優も、歌声が素晴らしい。でも普段のすずの声は⁈少なくとも女子高生ではないよね。

歌と映像に割くボリュームがまず「やり過ぎ」で、その分、それぞれのキャラクターの細かな設定の描き方がぞんざい。
だから感情移入しづらい。

それから仮想空間の扱い方も「やり過ぎ」感がある気が。
耳に装着すると、生体情報を読み取ってなんたらかんたら…で、自動でアバター(アズ)ができるらしいけど、そんなハイテク機器が普通に流通して、世界中で50億人が参加しているユー…そこまでは良いんだけど、現実世界の方は、と言えば普通に学校に電車で通い、対面授業を受け、部活があり、好きな子に告白し…ちっとも未来感ない。なんならちょっと前に戻ってる。

どうもね、仮想世界の中の、城だとか廃墟だとか、そこへ入ったり攻撃されたり見失ったり、が現実的に感覚が掴めない。VRくらいまでなら理解できるんだけど。

あと後半割と重めのテーマと絡めて、竜の正体がわかってくるところも、雑な感じ。モラハラパパは、勝手に外に出ることすら禁止するようなヒドイヤツなのに、子供達にインターネットは許してる。
世界中50億人が参加するくらいのポピュラーなユーに子供達がログインしてることで、自分のモラハラが知られてしまうかもしれないのに。

ベルの姿も疑問。
とにかく美しくて八頭身のベル。
自動生成されたアズなのに。
ベルの以外のアズはみんなポ○モンみたいなのはナゼ??もっといても良くない??モデル風とかさ。

最後も結局、時間内に無理矢理終わらせたかった為か、中途半端で、え?んであの子達は???どうなったの?モラハラ男は??って感じ。解決してないやん!もう児相案件でしょ、アレは。

窓に映ったビルの上部から「あ!俺、この場所わかっちゃったかも!」ってのもご都合主義でモヤモヤ。
日本にどんだけビルあると思ってんの。
そんな、その場にたまたまいた同級生の一言で探し当てたりしないで欲しい。
コレこそネットを活用するところでしょ。
ココぜったい重要なはず!
そうじゃない感満載やーーー(*_*)

いくらクジラや入道雲を投入しても、ゴハン食べさせても、細田作品の、少しずつエピソードが繋がり最後へと導くあの感じ、アレが今回は感じられずに残念。

めちゃ長くなったけど、結局のところ、「サマーウォーズ 」の圧勝、ということ。

さて金ロー観ようっと。