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竜とそばかすの姫の豆のネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

Uの世界の描写 ☆☆☆☆★
現実世界の描写 ☆★★★★
→全体で☆2.5

Uの世界は本当に素晴らしく美しく描かれており、余計な描写もなくすっきりとまとまっていた。(竜とベルのシーンはほぼディズニーアニメ版美女と野獣の焼き直しなので、そこはまあ面白くて当たり前ではある)
最後にすずの姿になって歌うシーンも、王道ながら胸に来るものがあった。
ただ、一介の自警団の人(ジャスティン?みたいな名前の……CV森川の人)が利用者の素顔を晒すマシーンを所持しているのは意味がわからなかった。そんな独裁が許されるのか?
(追記:森川は炎上した人間の素顔を暴き立てようとする不特定多数の集合体であり、私達である、という解説を見てなるほどと思いました。)


対して現実世界の物語は矛盾に矛盾を重ねた不可解のミルフィーユ。
あんな少ない情報から一軒の家を探し出すのはまず不可能、たまたま兄弟が外に出ていたからいいけど監禁されていたらどうするつもりだったのか?あまりにも無理がある。
あとしのぶくんて何?それこそ一昔前のディズニープリンセスに出てくるお飾り王子様みたいな、とりあえず頑張ったプリンセスに与えられるトロフィーみたいな、そんな中身のないイケメンにしか思えなかった。これ一応細田流の『美女と野獣』なんだよね?なら何故そんなキャラクターを作った?
るかちゃんの「しのぶくんてすずちゃんの母親みたい」的なセリフがあったので、「ああ、すずはしのぶくんに恋をしているように見えるけど、実際のところそれは幼子が母を求めるものに近い感情だったというやつかな?」と思っていたら普通にラストも頬染めてるし。何?

結論として、美女と野獣オマージュのところは面白かったけど、それ以外はツッコミどころ満載だった。そしてしのぶくんは要らなかった。

あとこれはまあいつものことだけど、細田守は声優に主人公を演じさせたらいけない呪いにでもかかっているのだろうか。ふとした瞬間に棒読みが気になってしまい話に集中できなくなるので本当にやめてほしい。
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