電気羊

シルバー・スケートの電気羊のネタバレレビュー・内容・結末

シルバー・スケート(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

今作の主役マトヴェイとアリサはいわゆる
ロミジュリ的恋愛を繰り広げるのだけど、
細かな要素や世界観やモチーフがとても素敵で
ラストまでどきどきさせる展開もよかった。

あの地ならではの生活様式とか、
冒頭からスケートでパイを届けるお仕事とか
わくわくするし最高。
スケーティングが上手く純粋で素直なマトヴェイが、お父さんのためにアレックス率いる窃盗団に入る流れもハラハラするし、悪いことなんだけど、完全に憎めない奴らなのもいい。

特にアレックスのキャラクターが最高。
いつも不敵な笑みを浮かべて腹の底にどす黒い何かをいくつも抱えてそうなのに、どこか上品に見えるし、何より最後の瞳を潤ませた彼を見た時、本当の彼がそこにはいたような気がした。
"自分が何者であるか忘れるな"という言葉を何度かマトヴェイに言っていたアレックスだけど、あれは自分自身にも言い聞かせていたようだったな。

アリサはめちゃめちゃ可愛くて永遠に見てられるんだけど、ただ可愛いヒロインなんじゃなくて、
賢く勇気があるのがかっこいい。

お気に入りのシーンがたくさんあるけど、
やっぱり窃盗団の軽やかに富豪たちの高価なものを奪い去っていく様子がわくわくしたな。
いつの間にか楽しんでいて、自分も共犯者になったような気分になって常にドキドキした。

マトヴェイがアリサの手を取りエスコートしながら一緒にスケートを楽しんでいるシーンは
有名な『タイタニック』のあのシーンを連想させるし、誰もがこの2人がいつまでも幸せにいてほしいと願ってしまう。だから最後まで気が抜けない。(タイタニックのようにならないでと願わずにはいられなーい😂笑)

また何度も見返したい作品!パイ食べたい🥧
電気羊

電気羊