たむ

U・ボート ディレクターズカットのたむのレビュー・感想・評価

4.0
追悼ウォルフガング・ペーターゼン監督。
ドイツ出身で、ハリウッド映画に進出して、90年代の娯楽映画の大作で映画の楽しみを教えてもらった素晴らしい監督です。

世界的に注目されるきっかけとなった代表作を映画一本分ぐらい長くしたディレクターズ・カット版です。
敗戦国であるドイツが製作した超大作で、潜水艦映画にハズレなし、外国映画ながらアカデミー賞でも複数部門にノミネートした名作です。

ドラマが濃密になり、閉所恐怖症的な潜水艦の描写がより強化されるので、テーマはより強化されます。
想いの強さが溢れてくる一方で、さすがに映画としては長いです。
本作の最も鮮烈なのは、厭戦映画としての衝撃のラストシーン。
何度観ても、その衝撃は色褪せません。
ドイツだからこそ、戦争の無情さを描き出した映画ですね。
たむ

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