U・ボート ディレクターズカットの作品情報・感想・評価・動画配信

「U・ボート ディレクターズカット」に投稿された感想・評価

moocho

moochoの感想・評価

4.0
帰還した者たちを英雄として扱わない。
それも戦争の一場面。
片側からだけの美談で終わらせない素晴らしいラスト。
BOB

BOBの感想・評価

4.0
潜水艦映画の金字塔と言われる(西)ドイツ映画。

ドイツ軍乗組員たちの経験する閉塞感、緊迫感、疲労感、恐怖、絶望感を共有できる傑作。ヒリヒリした緊張感が続き、いい意味で長く感じた。

頬は痩せこけ、目は充血し、髪や髭は伸び放題になっていく乗組員たち。画面越しでも壮絶な潜水艦内の生活が伝わってきた。

当時の潜水艦のスペックに驚いた。平常時は水上を航行していたり、レーダーではなく目視と音を頼りに敵艦の位置を把握し、魚雷を発射していたのだと。

反戦メッセージを印象づける見事なラストカット。ナチスは絶対悪の代表格ではあるが、兵士たちも人間であり、戦争における1つの駒にすぎなかったのだと痛感させられた。戦争に勝者なし。

414
コキジ

コキジの感想・評価

4.5
敗戦国ドイツからの視点で描かれた、戦争映画の金字塔。

ハリウッド映画では、ドイツ兵はロクなもんじゃない的な描かれ方をされたりしていますが、
そして自分は『プライベートライアン』などの作品も凄い映画だと思いますし実際DVD買うほど好きな作品ですが、
この『Uボート』を観れば、ドイツ兵も戦争では皆同じ「駒」として扱われ、それはとても虚しい事で、哀れな事で、何よりも悲しい事だと、教われます。

戦争に正義もクソもない。政治に利用された「合法的な殺し合い」だと。

艦長は受け取った極秘指令が「賭け」だと悟ると、乗務員2名に下艦を命じますが、それは本部に却下されます。
極秘指令とは、「処女のように狭い」ジブラルタル海峡の無謀ともいえる強行突破。敵艦や戦闘機がうようよしている真っ只中に放り込まれます。

猛攻撃を受けて反撃すら出来ず沈む潜水艦-Uボート。
しかし彼らは生きています。海の底で。
背筋も凍るような水圧に耐えて軋む艦内、電球は弾け、ボルトは弾丸のように飛び、
狭い艦内を人が走り、負傷者は叫び、物は飛び交い、
更に止めようのない浸水、火災、殆どの計器やエンジンなど動力機関の故障、
乗務員の汗、減っていく酸素、
凄まじい緊張感です。

ここからの脱出劇は手に汗握らずには見れません。
しかしボロボロの体で辿り着いた港で、祝賀ムード一色の、
誰もが「ハッピーエンド」だと思う華やかな出迎えを受けている時、
戦闘機の集中砲火を浴びて乗務員の殆ど全員が呆気なく死体の山となります。
彼らの苦労や勇気や努力や汗や涙や喜びは、一瞬で水泡に帰します。
艦長も沈んでゆく潜水艦を見届けるように息絶えます。
「全ては無駄だったのか」、そんな台詞さえ無く、流れ始めるエンドロール…。

初めて見た時はこの幕切れに呆然としました。
しかしそれこそ製作者の望む物だったのでは、と今では解釈しています。

色褪せず、観客を虜にし、それでいて残酷な真実を突きつける不朽の名作。
wkhrA

wkhrAの感想・評価

4.2
3時間半の大作バージョン。
映画に没入して閉塞感や緊張感、焦燥感、絶望感を味わうには必要な長さ。
乗組員同様、鑑賞にもメンタルが試される。
予定調和一切なしの潜水艦戦リアリズム映画。

目標物、確認!

「超巨大小便機 TOTO」

敵艦までの距離、およそ30cm!

🧓「我々の最強兵器まーきん排尿砲の餌食となるがいい。砲身露出!チャック降ろせ!」

「チャック全開!」

ウィイイイイイン 'ω

「砲身、朝の寒さで縮こまっており全く伸びません!このままですと敵艦までの距離が遠く、自爆する可能性が高いです!」

🧓「クソっ!撤退だ!チャック上昇!」

ウィイイ !!!!! イデデデ!!!

🧓「!?何が起きた!?各自報告!!」

「陰毛がチャックに絡まり砲身が収納できません!!」

「こ、このままでは見動きひとつ取れません!」

🧓「諸君、諦めるのはまだはやい」

〜宇宙戦艦ヤマトのテーマ〜♪

🧓「ピンチはチャンス。砲身を露出したまま外出を開始する。面舵いっぱい!女子高(イスカンダル)に向かえー!」


。。。みたいな潜水艦ならではの艦長と部下たちのやり取りが堪らなく好きなんです。

潜水艦にぶち込まれた気分を3時間以上味わいたい人におすすめ
潜水艦映画、そして戦争映画の凄まじい傑作。

3時間半、逃げ場のない閉塞的極限状況下での、酸欠でリアルな潜水艦乗組員体験が出来る。
第二次世界大戦時の、対駆逐艦戦での、水面下の攻防は物凄い緊迫感で、実際に乗員達にのしかかる発狂寸前のストレスは、とてつもないものだった事が分かる。

潜水艦という兵器の活動フィールド上、敵は敵艦だけではなく、水圧というのがまたリアル。

色々な番組で使われているBGMが、この映画の音楽から来ている事を知った。

神も仏もない、地獄から更なる地獄へのラスト。ここにも、この映画が傑作たる所以がある。

かつて、血沸き肉踊り熱く燃えた潜水艦漫画、100%絶体絶命の連続からの奇跡の脱出。天才艦長、海江田四郎の無敵の航海。「沈黙の艦隊」を再び読みたくなった。
じゅ

じゅの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『アングスト/不安』のアーウィン・レダー繋がりで観てみたいなと思ってたけど、まさかディレクターズカット版にありつけるとはなあ。"幽霊のヨハン"、良いキャラと眼力だった。
あと機関長が超絶有能。

「U-Boot」
一般には第一次世界大戦と第二次世界大戦の時期に独海軍が保有した潜水艦の総称とのこと。映画のタイトルだけ頭にあってそれが何なのか全く調べすらしてなかった。
特に本作の舞台の第二次世界大戦時には1131隻建造されて、商船約3000隻、戦艦2隻、空母2隻を撃沈したそう。Wikipedia情報だけど。
その代わり独海軍側の損害も甚大で、本作冒頭では4万人の乗組員の内3万人が戻らなかったと語られている。


Uボートで海に出た兵士たち。英海軍の駆逐艦の爆雷を何度も受けて、戦闘機の攻撃を受けて、海の底に沈んで浸水して計器やら艦の駆動装置やらが破損して、その都度皆で力を合わせて死に物狂いで危機を乗り越えて、その末に帰港した先で戦闘機の掃射と爆撃を受けてみんな死ぬって、しんどさが極まってるな。

経験豊富な乗組員たちの精神状態は、なんというか陽気と気狂いの間を行ってるかんじ。
冒頭の宴の場面では、酒でぐでんぐでんになった兵士たちが艦長殿や従軍記者の少尉が乗っている車に放尿してみせるところから始まり、ぐでんぐでんな泥酔スピーチに、会場を破壊し尽くさんとばかりの大騒ぎに、吐瀉物まみれの酔っ払いをふらっふらの酔っ払いが連れて行く。映画でよく見るナチ党が嫌う"退廃"がまさにそこにあるかんじだった。
艦の中での少々過激な冗談の掛け合いは、まるでどこか湧き上がる不安を押し潰すための強がりのよう。宴の場面で艦長殿が「皆不安なのだ」的なことを言っていたけど、その意味がわかった気がした。つまりは逃げられぬ任務のため自らを誤魔化そうと必死なのだろうと理解した。

不安に駆られている一方で、狭くて薄暗くて臭い艦内で何の事件も交戦もない日々を20日くらい過ごすと、それはそれで皆気が立って険悪な雰囲気になってくる模様。そんな中で駆逐艦と遭遇して爆雷の攻撃を受けて死線を潜り抜けると、一気に雰囲気が良くなる。
彼らにとって戦闘が恐ろしいことは当たり前だが、時には必要なものともなり得てしまう、複雑な心情が描かれていたように思う。

泥酔スピーチで露呈していたように、彼らにはヒトラーへの忠誠心も無ければ、自らを鼓舞するためのある種盲目的な自信や誇りも無い。
いざ交戦となれば、当たり前だが、誇張された英雄譚のように命を投げ打つ勇ましさがあるわけではなく、生存という最優先の任務がまずあって続いて敵艦の撃沈という任務がぶら下がっているかんじ。
一方で、途中寄った味方の船ではまさに英雄譚の主人公のような扱い。フリース姿にもじゃもじゃの髭面の艦長殿ではなく隣の制服姿の男を艦長だと勘違いして、その後も武勇伝を聞かせてくれだの何隻沈めたかだのうきうきの質問責めで、疲れ果てた艦長殿とまるで温度感が違う。
そんなステレオタイプによる大物であるかのような見られ方と、実力も精神も矮小な実在の自分との大きすぎる違いに辟易していたことと思う。


戦時中、連合国軍に対策されるまでは猛威を振るったUボートの艦隊。しかし、戦果から想像されるように死をも恐れぬ勇猛果敢な常勝軍団であったわけではない。軍人の理想像みたいに国に心から忠誠を誓っていたとも限らない。何より、誰もが海に生きて海に死んだわけでもない。ただ普通の人間であった。
そんな話なんだと思う。
FIREFOX917

FIREFOX917の感想・評価

4.8
ウォルフガング・ペーターゼン監督の出世作となった作品で、潜水艦映画の金字塔といえます。ディレクターズ・カット版ということで3時間半近くの尺ですが熱中して観ました。
この監督の作品は好きなものが多いです。

とにかく、Uボートの艦内が舞台になるので潜水艦、軍艦好きには溜まりません。
艦内にはソーセージや肉、果物、パン類等が所狭しと置かれ、パンや肉、スープ、レモン等を頬張る食事シーンを見るのも楽しいです。
やはり、実物大セットで撮影されたということで潜水艦の中での生活がありありと描かれます。艦内設備もデジタル化された現代とは比較にならないほどにアナログでノスタルジックを感じます。

戦闘シーンは派手さは無いものの、艦内目線なので臨場感が凄く、艦長、機関長、海軍報道の将校、メキシコ生まれの先任士官、機関兵曹長等、自然と登場人物達に感情移入していきます。

艦内での人間ドラマも描かれていますが、ヒューマンドラマやアクションドラマというよりは戦争の悲惨さを描いている内容です。

そして、所々に流れる有名なテーマ曲はこの映画とは切っても切れないものになっています。興味のある方は一度、サントラ版で聴くことをお勧めします。
プロフェッショナル仕事の流儀🚢
リーダーの在り方とは?との問いに明確に答えを出すリーダーの教科書
乗組員を第一に考えつつ任務遂行のため最善策を検討し実践
団結力も強いから奇跡イベントの連続コンボに繋がる
リーダーの責任感の高さが成し得る業
でもその国のリーダーが戦略間違ってるのが致命的🇩🇪
仕事に対するプライドもあるからラストは切ない😢
男祭り度は高め
Ayaka

Ayakaの感想・評価

3.5
..凄い(語彙力及ばず)。CG技術もなく、狭い潜水艦を行き来する手取りカメラの躍動感と。淡々と映し出される、娯楽や見せ物っていう枠を超えた、本質を捉えた映画。3時間越えだけどディレクターズカット版サブスクで観れるのいい時代すぎる

こうゆう映画をもっと観たい。(マイナス1.5は、私が慣れ親しんでるジャンルじゃないからってだけ)
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