【オイディプス伝説の映画化】
DVDにて。
有名なオイディプス王の物語の映画化。
現代に始まって古代にワープ（？）し、最後にまた現代に戻ってきます。
物語の核になる部分は、映像的にもすぐれており、現在とはまったく異なった世界において繰り広げられる残酷な物語の雰囲気をよく出しています。
アップとロングショットをたくみに使い分けて、言葉や人物の表情や動作だけでなく、映像そのものによって物語を展開する技巧の冴えが光っています。
主人公と母親との関係は、フロイトが心理学理論のもとにしたことでも有名ですが、この映画にも多少そういう面が取り入れられています。いや、ソポクレスの劇作にも、すでにその萌芽が見て取れるのではないでしょうか。
いずれにせよオイディプス伝説の映像化として一つのやり方を示し得た作品と言えるでしょう。
