王室のあり方をここまでキツく描いて良いんだというのがまず驚き。そしてこの映画は最終的にはその抑圧に対するダイアナの反抗の物語なんだと思った。
それが単に強い女性というより、繊細で苦しみを抱えた人物として描かれていて、クリステン・スチュワートのそこの微妙な演技が非常に良い。さすがのオスカーノミネート。
思ったよりずっと苦しいってわけでもなくて、2人の子どもたちやマギーと過ごす時間は愛に満ちていて穏やかで尊い。ただ、ダイアナのその後を知っているからこそその尊さがまた切ない。
ダイアナの心情に深く寄り添ったカメラワークを用いたサイコホラー風の演出は少し過剰な印象は受けたもののまあ面白かった。
色々書いてるけど、最初のポルシェを運転するダイアナのかっこよさで勝ちなんよ。