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カラーパープルのrenのネタバレレビュー・内容・結末

カラーパープル(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

1985のスピルバーグ版と比べた時に、エピソードのどこに重きを置くかというところの違いが面白かったし、sisterの挿入タイミングで曲の印象が変わるのもびっくりした。

まず、エピソードの重きの差だが、今作はセリーが家を出て行った後のほうが丁寧に描かれているように思った。セリーのパンツショップでのミュージカルシーンがとても色鮮やかで見どころになっていると思うし、ミスターの改心シーンもしっかりとあったのが良かった。

そして、sisterの挿入タイミングについては、酒場のシーンで今か今かと待っていたらスルー、「え?!」と思ったら、後半セリーが家を出た後に挿入と来た!歌を贈るシチュエーションからもわかりやすいが、まさにシュグがセリーを「祝福」しているかのよう。1985版では、シュグはセリーの初対面早々に外見を「醜い」と罵ったあと、内面に惹かれて歌をプレゼントするような流れなので、こうも印象が違うとは。

1985版も当時は「甘い」と賛否が分かれたらしいが、今作もちゃんと「甘い」と思った。ここは差がない。
苦しいソフィアのエピソードはささっとやってる感じもあったし、市長夫人とのやりとりもかなり薄味。レズビアン的描写も、よりファンタジー感が強い。
また、手紙を読むシーンもかなりテンポ良く進む。

ともあれ、ミュージカルシーンはパワフルで楽しいし、ストーリーはセリーの人生を描く一本道で破綻することもなくあっという間の2時間半!音響の良いスクリーンだと満足度も高いと思います!
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