zomychan

漁港の肉子ちゃんのzomychanのネタバレレビュー・内容・結末

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

キクの物分かりが良すぎて、親として捉えていないから肉子ちゃんの言っていることが人間らしすぎても辛くならないのかなとおもう。

キクの感性のみずみずしさは全体に出ている。だから物語としては大きな起伏がなくて結構淡々とした印象かもしれない。小学生って目の前で起こることが大きく押し寄せてくるかんじとちょっと先のことを自分で想像しながらああでもないこうでもないっていう存在なんだろうな。
肉子ちゃんの不器用さと素直さがちょっとかなしいけどきれいでもある。肉子ちゃんのこと馬鹿にして通り過ぎる人もいるだろうけれど、本人がそれを全く気にしないで幸せでいるから苦しくならないんだろうなー。
最後生理が来たであろう描写で「おめでとう」で終わるのがはてなだった。赤飯炊いてお祝いするやつ。子どもを授かる体があることがおめでたいということが私にはちゃんと理解できていない。何となく違和感を覚えた。子どもを産み育てるのは大変で大切なことだけど、望まれて生まれてこなかったと思っていたキクが自分の出生を聞いてそのおめでとうを受け入れられるようになったみたいな感じかな…?わからない。

ことぶきセンターみたいなところが子どもにとってあるって大切だ。キクみたいに家が自分の居場所とも限らない子はたくさんいるし、「二宮はこの場所を自慢したかったんだと思う」というキクの心の声からも、ゆったりできる場所があったらいいのになと思う。ああいうところで働きたい

血縁ではない共同体・ファミリーのかたちをみれたのはよかったけど、サッサンみたいなおじいさん・おばあさんがいたら人と繋がれるけどそんな時代でもない気がする。
zomychan

zomychan