このレビューはネタバレを含みます
宗教観、倫理観、文化など、戦争によって増幅された「違い」に対する憎悪がありながらも、そこに確実に存在する濃密な感情の交わり合いが衝撃的だった
セリアズの強さ、美しさ、純粋さが垣根を飛び越えた場面はやっぱり歴史に残る名シーン
所長の部下が独房に忍び込んでセリアズを殺そうとした理由が「この男が所長の心をかき乱すから」というのに、戦時下の兵士ならではの厚い繋がりを感じた
画面の切り取り方からも大島渚監督が描こうとしているのは世界ではなくあくまでそこに生きる人なんだなあと思った
