ツクヨミ

愛のコリーダ 修復版のツクヨミのレビュー・感想・評価

愛のコリーダ 修復版(1976年製作の映画)
3.0
"性愛"を求めすぎた男女の行き着く先は…?
阿部定は女郎から高級料亭の女中に転職し下働きの日々。そんな中、吉蔵という男に気に入られた定は逢瀬を重ねていく…
大島渚監督作品。当時エロスかアートか?と裁判にまで発展した本作が劇場公開されると知り鑑賞してきましたが中々の衝撃作でした。内容の9割が性交シーンと言っても過言ではないほど性交シーンが多く、終始何を見せられているんだろうと感じた。しかしそんな内容ながら本作はアートであると思いたい…それはAVとは違い背景と内容とのコントラストの美しさや"愛"を性愛として極限まで突き詰めた彼らの営みの意味が感じられるからだろう。
だが性交は性交でしかないとも言え、観る人によっては嫌悪感しか生まない作品でもあると言える。しかし1970年代にここまで突き抜けた愛を描いた大島渚監督はすごいなと改めて感じました。
大島渚監督の覚悟、昔の日本映画の覚悟を感じたい人にオススメします。
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