たますけ

オートクチュールのたますけのレビュー・感想・評価

オートクチュール(2021年製作の映画)
4.0
移民の国フランスの今の現状をディオールという老舗メゾンを通して描いている映画。
オートクチュールドレスの美しいレースを見られるかと思いきや、女性の心のひだひだを見せつけられた。ただ美しいだけの映画ではなかった。
引退直前のベテランお針子エステルをナタリー・バイが演じて、地味だけど心に沁みるとてもいい演技だった。
ストーリー後半、エステル自身の最後のコレクションを終わらせお針子という仕事に就いた理由を弟子のジャドに話すシーンがとても印象的だった。
同じお針子の母親を持ち仕事ばかりで寂しかった子供時代を、心を患った母を持つ似た境遇で育ったジャドとシンクロさせていたのかも。
ラストで解き放たれたような笑顔にやられました。
ジャド役の女優さんも可愛かった。
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