マサラチャイの木野エルゴのレビュー・感想・評価

インドで異なるバックボーンを持つ5人のチャイワラ(チャイを売る人)の日常と今の生活に対する思いを映したドキュメンタリー作品。宗教の違いやカースト違いの結婚、貧困と学習環境、未だに根強い結婚観などインド社会の細部が見えてくる。

生まれた時から決められた道があるというのは、順応できる人間には幸運でも順応できない人間には苦痛でしかない。さらに国も家族も世代を超えてそれに倣っているなら抗うことはかなり難しい。チャイという共通の飲み物が道を切り開く手助けになるのだろうか。