文字通りの「しあわせのパン」でした。
オープニングのストーリーから心にグッとくるものがありました。
舞台が北海道洞爺湖の月浦だからこそ、感じられるストーリーがありました。
何事にも存在意義があり、相互補完されていることを改めて考えさせられました。
焼きたてのパン、煎りたてのコーヒー、音楽、広大な大地、動物の鳴き声、ラフなファッション、木、インテリア、野菜など、全ての要素が時間をゆったりほんわか流れているように感じさせてくれます。
長年、都会でせわしく小さく過ごしていると、忘れそうになる何かが思い出されます。
全ては「お月さんがいて、マーニがいる。マーニがいて、お月さんがいる」というセリフに集約されているように思います。
少女が、マーニの水縞夫妻をずっと見ながら語っているのですが、ラストでは意外性ある事実にほっこり驚かされました。
エンディング曲の矢野顕子さんと忌野清志郎さんが歌う「ひとつだけ」も良かったです。
とても前向きで、丁寧で、癒しを感じ、お腹が空いてしまう作品です。