アメリカン・ユートピアのkurageのネタバレレビュー・内容・結末

グレー人間はどこか機械的でおかしみがあり、先日観た『不思議惑星キン・ザ・ザ』にも何か通じるものがある。
デイヴィッド・バーン、歌詞、シンプルで力強いけど、ダイレクトではない。メッセージは届く。

昨今、テレビで見かけるパフォーマーたちは、群れをなして歌い踊るものが主流となってきているように思うが、それらも何度か目にすると、どこか体を使うことをやらされている感というかこなしている感を抱く。表現というよりも、型に嵌められているように見えてしまうのだ。と、この作品を観て何か目が覚めたような気持ちになった。

デイヴィッド・バーンと仲間たちは脱力したように完璧に演出。計算された動きだが、演者の体がリズムに乗って自然に動いているようにも。それは演者が心技ともに成熟しているということもあるのだろうか。

何も囚われず自由であることを、囚われた枠内で表現。何かすごいものを観た気がする。ライブで観てみたい。