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マスター 先生が来る!のSONIAのレビュー・感想・評価

マスター 先生が来る!(2021年製作の映画)
3.6
ヴィジャイ作品の楽しみはまずどうやって登場するか。足だけ見せて、次は背中、スローモーションからじらしにじらしてジャーン!おおー!みたいな。

欧米映画だとすぐ銃を出してズキュンで終わりってのが多い。インド映画はアクションシーンを見せたいってのもあるけど、銃は反則みたいなところがあって、タイマン上等、身体のぶつかり合いでガチ勝負っていうのが人間くさくてよい。

強い怒りからの正義感に燃える制裁はスカッとする。

<2022.11.25 新宿ピカデリーにて>
腕まくりがインドいち似合う男、ヴィジャイ。
最後まで長袖のシャツはなかった。というのはどうでもいいこととして。

二日酔いの目覚めのダンスとか、本当に楽しい。
そして「本気で俺を怒らせたな」というスイッチが入った時、それを映像で表現するのがインド映画はうまいと思う。
エグイ表現が多いので、観る方の覚悟みたいなのが必要だった。それは敵役のバワーニの非情さを表しているわけだが、彼もかわいそうな子供時代だった。更生の機会がまったく与えられないまま、モンスターになってしまった。

取り返しのつかないことをしてしまったJD、不遇なバワーニ。一件落着というには代償が大きすぎた気がした。
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