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レミニセンスのブースのレビュー・感想・評価

レミニセンス(2021年製作の映画)
3.5
◆ 都市が水没した世界で記憶潜入エージェントとして活動するニック。ある日、彼のもとを女性が訪れ「家の鍵を探して欲しい」と依頼する。
その女性=メイに惹かれたニックは彼女と交際を始め、幸せな日々を過ごすが、彼女はニックの前から突然姿を消してしまう。
そんなニックに検察から瀕死のギャングの男の記憶を探る依頼が舞い込む。その男の記憶から映し出されたのはメイだった…
◉C・ノーラン作品で脚本を務める実弟J・ノーランとL・ジョイ夫妻の製作・脚本・監督によるSFサスペンス。
ニックはメイの足取りを追ってニューオーリンズへと向かう。そこでメイがある事件の鍵を握っている事が分かり、次第にニックもその渦の中に巻き込まれて行く。
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海面上昇によって都市が水没したディストピアで人々は将来に希望が見出せない世界が物語の舞台である。そこには海面上昇等の環境破壊や貧富の格差等、現代とも重なる事柄が盛り込まれている。
基本的にはSFだが、突然失踪した恋人を偶然ギャングの男の記憶の中に見つけ、過去の出来事を探るうちに次第に伏線が回収され、謎が解き明かされて行く展開はミステリアスでハードボイルドタッチだ。
人の記憶が3D映像化され、それを発端に過去と現在とを行き来する物語の構成にはノーラン色が強く感じられる。
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恋人と積み重ねた幸せの記憶を永遠に繰り返す男のSFラブストーリー。
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