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殺しに来た男
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『殺しに来た男』に投稿された感想・評価

ベルイマン監督「第七の封印」(1957)と対比して論じられる哲学的西部劇。監督は「縮みゆく人間」(1957)のジャック・アーノルド。脚本は「宇宙大作戦(StarTrek)」(1966~1969)のプロデューサーでメインライターのひとりジーン・L・クーン。

平穏な町に有名な“殺し屋”ジョン・ガント(オーディ・マーフィ)が馬に乗って現れる。彼が訪れたということは町の誰かが「死」を宣告されたことを意味していた。人々は、自分たちが過去に犯した罪を思い返し、標的は自分ではないかと疑心暗鬼に陥っていく。彼の素性を知らない若い医師ルークだけがガントと対等に話す中、恐怖に支配された横領銀行家が自殺、さらに住民同士の殺し合いが発生し町の秩序が崩壊していく。。。

「縮みゆく人間」が哲学的で面白かったアーノルド監督。本作も“善悪の彼岸”について問うていてとても興味深く面白かった。

“命を奪う”殺し屋ガントと“命を救う”医師ルークの両輪で物語が展開する。ガントはまさしく生ける死神。ルークとチェスをするシーンは「第七の封印」へのオマージュと見て間違いないだろう。二人の仕事は正反対であり、ガントの存在は救命の信念を持つルークのモラルを揺さぶり続ける。

殺し屋稼業のガントが法で裁かれないのは、常に標的がガントを攻撃するように誘導し正当防衛の形で始末するから。その絶対的自信により落ち着き払ったオーラは一種異様で、何もせずとも周囲が勝手に恐れおののき精神的に参ってしまう。

演じたオーディ・マーフィは元アメリカ陸軍の最多受章兵士から戦後に役者へと転身した異色の経歴。一方で戦争PTSDに悩まされていた事が伝えられている。本作で発せられる独特の存在感は、彼自身の内からにじみ出る個性によるものかもしれない。

果たしてガントの標的が誰なのかというミステリーと、殺し屋と救命者の哲学的勝負の行方。二つの大きな要素を絡ませ合いながらクライマックスへと盛り上げていくシナリオが見事。結末も非常に練られたもので、台詞も秀逸で感心した。

二人の仕事は正反対ではあるが好敵手のような奇妙な絆が感じられた。医師ルークは“荒療治”によりガントの“心の腫瘍”を取り除いた。しかし実際これは暴力による解決であり、ルークの医師としての尊厳は守り通せなかった。表面上ははっきりとした決着が示されるが、哲学的な決着は観客に委ねられる。

「縮みゆく人間」に続いて本作も低予算ながら志の高い映画だった。アーノルド監督の作品は日本では「大アマゾンの半魚人」(1954)が知られている。
犬
3.3
ハンマー

平穏な西部の町に、一人の男がふらりとやって来た
男の名はジョン・ギャント
彼は、報酬で雇われては指示された人間を何人も殺してきた殺し屋だった
そんな噂を知らない町医者ルークは、ギャントに好感を持つが、保安官をはじめ町のさまざまな男たちが、ギャントの狙いが自分ではないかと恐れ、疑心暗鬼で満たされた町で様々な事件が起こる……

みんなそれぞれ

次々と

会話
アクションも

真相

ラストは、、
4.0
かなり前に観たが傑作。オーディ・マーフィ扮する殺し屋が現れるが標的は不明、町は混乱し人々は疑心暗鬼に陥る。混濁した状況は中心にいるはずの殺し屋に銃弾を運ばず、常に方向を変え後ろ暗い者達を自滅に追い込む。決闘という直線的な構図が最後に登場するが、予想外の物がマーフィに飛来する。