くさむすび

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのくさむすびのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

DolbyCINEMA版で鑑賞。最近のとある出来事で「シャラメ大丈夫か?」と余計な雑念が入りかけたが、前作とは全く趣向の異なるかなり楽しいミュージカルで楽しめはしました。でもしっかりと『チャーリーとチョコレート工場』のマインドを受け継いでいる所もあってそこが良かった。前作は血縁のある家族たちが板チョコを分け合っていたけど、今作は手を取り合って逆境を切り抜けた仲間たちに板チョコを分け合うというのが非常に今の映画らしくて、そのブラッシュアップも素敵。でもここまでティモシーウォンカが純粋無垢に夢打ち砕かれても諦めない姿を見ると、「なんでデップウォンカはあそこまで捻くれた人間になったのだ?」と別の想像力を掻き立てられるのも良い。曲も素晴らしいものが多くミュージカルとして良かったので、終盤の裏帳簿を盗むくだりで失速してしまった感じは否めないが、それを帳消しにするラストの後味の良さで感動。
非現実的なファンタジーだけど、「それで良いじゃないか、何が悪いんだ?」と思わせるくらいイマジネーションに溢れている。特にウォンカが店を開いた時の映像の快楽性はヤバい。ドルビーシネマで見ていたのもあり、美しい色彩のコントラストに高揚が止まらなかった。気持ちの良い作品。

P.S.この感動を壊しかねない上映トラブルがエンドロールで起こりました…。+概ね良かったけど、途中の自分に自信がない男のくだりはちょっと危なくないか?と思ってしまった。
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