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SNS-少女たちの10日間-のakiraのレビュー・感想・評価

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)
3.5
面白かった。

12歳の女の子のふりをして変態のおじさんを釣る(厳密には勝手にくいついてくる)、という企画がまず秀逸。

全体の作りもバラエティっぽくて、最後まで面白く見れる。
①罠のセット(童顔のかわいい女優さん選び、架空の少女たちの部屋•SNSアカウントを作り込む)
②おじさん達とチャット•電話で交流
③選りすぐりの変態たちと会う

特に②,③のパートは、おじさんが登場するたびに猛烈な緊張感と気持ち悪さがあって、並のホラー映画よりも全然怖い。
エンドクレジットのあの曲もぞっとした。

ホラー映画として見れば、これは"面白い"映画だった。

と同時に、何やら猛烈に後ろめたいような気持ちになるのは、やっぱり自分も大人の男であり、女性や子どもから見たら、ときには怖い存在にもなりうるからなんだと思う。
自分は劇中に登場するような変態では全くないつもりだけど、自分の中にも知識差がある人を利用するような卑しい部分がないか、あるいは無自覚に非力な人に圧力を与え、従わせるようなことをしていないか、と不安になる。

作中に出てくるお医者?の女性によれば、ここに出てくる変態たちは必ずしも小児性愛者ではないらしい。要するに、簡単にだまして支配できるから子どもを狙っているわけだ。
そういう意味では、問題の根本の部分は、自分も無関係といいきれない気がする。

帰りの電車を待つ駅のホームで近くに女性が立っていたのだけど、今日の短パン短すぎたかな、今不快な思いさせてないかな、とか考えて、妙に緊張してしまった。
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