みずいろ

SNS-少女たちの10日間-のみずいろのレビュー・感想・評価

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)
3.3
少女のふりをした女優たち。冴えないけれど一見普通に見える男たちは、彼女たちとの会話が始まるなり局部を見せたり、見せろと迫ったりする。あまりにもひどい映像が続くが、それを何となくぼんやり眺めていた。その辺を歩いてる男の本当の姿を見ているようで、ぞっとしながらも、どこか諦めたような気持ちで。
すると20歳の看護学生との会話が始まる。どうせ彼も…と思いながら会話を眺めていたら、彼は裸を見せたりしてはいけないんだよと少女に語りかけ、「ところで君の瞳は何色?」と問う。その瞬間ぶわーっと涙が出て、本当に驚いた。私は、この映画を見ながらとてもとても傷ついていたのだと気付いた。女優も同じように涙を流していた。
欲望を剥き出す男たちは、少女をモノとしてしか見ていなかった。人間扱いをしていないのだ。心のない、小さな人形だと思っている。だから面と向かってハッキリ意見されたり、親が介入しようとしたりすると、尻尾を巻いて逃げ出す。情けない生き物なのだ。負けてはいけない、こんな存在に。
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