鹿shika

SNS-少女たちの10日間-の鹿shikaのレビュー・感想・評価

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)
3.4
3名の童顔成人女優たちが、”12歳の少女”という設定でSNSで友達募集する10日間をドキュメンタリーに。なんと開始数分で20人近くが友達申請し、結果2458名もの成人男性が食いつき、、SNS上の性暴力を浮き彫りにした衝撃ドキュメンタリー
(注:最早ホラーグロ映画です)

会って襲ったりしなくても、SNS上でのそういう卑猥なやり取りで、性的虐待になることを恥ずかしながら、今回初めて知った。
海外の通話では、基本的に顔出しでスカイプするから、そちらの証拠もバッチリ撮れているのに、なぜこうなるんだ。

現代社会ではInstagramやTikTokの普及により、若者たちは自らプライベートな写真を全世界にアップロードする。承認欲求を満たしたいからだ。
他人より、友達より、あの子より”いいね!”が欲しい。それだけなのだ。
そして、そこに対するネットリテラシーが追い付いていないのも、大問題だ。
話は逸れるが、最近で言うと、”お寿司ぺろぺろ”もネットリテラシーを理解していない若者の生贄だ。

これは匿名で悪質なコメントをする全世界の人に言える。
でも誰が精神を病もうが、誰が自殺しようが、お構いなしなのだ。
SNSというものがある限り、二度と解決はしないのが現状である。

海外に比べて、日本の性犯罪の数は少ないが、それでも児童ポルノや、リベンジポルノは日常で起こっている。
私の知り合いにも、別れるなら卑猥な写真(付き合っていた時に送り合ったらしい)を、ばら撒くと脅迫された人がいた。
元気がなくなり、日に日に、身体が細くなってくのが、学校の中でも問題になった。
そして元彼の大学の推薦が取り消しになったことで、学年全体にそれが知れ渡ったのだ。

知られたくなかったから、1人で悩んで痩せていったはずなのに、
結果全校生徒にそういう行為に遭ったと悟られてしまった。
制裁してくれたことは良かったと思うが、学校側はもっとその子の気持ちを汲んであげられなかったのだろうか。
私の通っていた学校には、こういうことが日常茶飯事にあった。
先生でさえも、私が在学中に2人ほど逮捕された。盗撮だった。

同い年でも教師でも、ましてや1度は恋人になった同士にも、こんな行為ができる人間が山ほどいるのだ。
それが、匿名や人生時間が上の人にされたら、もっと悍ましいに決まっている。
もちろんそういう人間ばかりではないが、現代の人間関係は、男女問わず危険と隣り合わせなんだ。

しかし、これをネットリテラシーの授業で流せるものか。と言われると、
ある程度の年齢や耐性がついていないと、トラウマものだ。キツすぎる。
とりあえず教師には毎年必須で見せた方が良いな。
大人たちが見過ごさないように、対話をすることが重要なんだろうな。
子ども達も、思春期に入って生意気になったら見せたら良いのかな。分からん。

先程は承認欲求と書いたが、もしかしたら”自分の存在価値”を認めたいという心理なのかもしれない。
「可愛いと言ってくれた。写真を送ったら自分に会いたいと言ってくれた。服を脱いだら喜んでくれた。」など、学校や家庭では感じることのない、”自分の価値”を認め、それを言葉に出してくれる人を信用してしまうのだ。気持ちは分かる。

ネットリテラシーやデジタルタトゥーの学びも大切だが、一番大切なのはリアルな人間生活の環境なんだろうと感じた、
友達や家族にポジティブな言葉をかける、貴方が生きているということだけで、私を満たしてくれる存在だと、どれだけ仲が良くても敬意を払って接しよう。

SNSが普及したことにより、リアルな交友関係が乏しくなっているから、こんな世界になったのだ。(コロナの影響もあるが)
私が友達になってやるからこっち来い!大丈夫だ!

そんな下衆しか出てこないこの映画で、唯一心が清らかな青年がこんなことを言っていた。そして3人の女優含め、スタッフたちも涙を流すのだ。
当たり前の人間のはずなのに、それを堂々と伝えれることが大切なのだ。

「自分に自信を持つのは大事な事だと思う。でも裸はプライベートなもので、愛する相手にだけ見せるべきものだ。よく知らない人に見せるものじゃない。
僕も男から”脱げ”と言われたことがあるよ。笑えるよね。
”何でも見せる”と言ってきた女の子をからかったこともある。
”本当に!?じゃあ脳を見せてよ!頭蓋骨を切って中を見せて”ってね。すぐにブロックされた。きっと脳が無かったんだな。興味深いよhahah」

まあヤラセな感じはプンプン匂うけどな。まあそれでもこれはドキュメンタリーという名の”映画”だからな。構成は必要だよなと。

とりあえず、性犯罪者たちには全員に”ルドヴィコ療法”を受けさせろ
鹿shika

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