マーくんパパ

暗くなるまでこの恋をのマーくんパパのレビュー・感想・評価

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)
3.6
トリュフォー監督でベルモンド&ドヌーヴの顔合わせ、邦題はへップバーン『暗くなるまで待って』にあやかった⁈粋な題名で期待値相当上がって観た。しかし残念ながらトリュフォー作品の中では今一つ物足りない内容でした。文通交際を経て婚約に辿り着いたルイとジュリーお互い会ったことはない同士、写真片手に“ミシシッピー人形号(原題)”から降りて来る婚約者ジュリーを待ち構えているがそれらしい人はいない。車に戻ると絶世の美女が待ち構えていて写真は偽って姉の写真を送ったが自分がジュリーだと名乗る。結婚し誰もが羨む幸せな日々、気を許し個人と会社の預金を共同名義にした途端、殆ど引出され行方をくらます妻、妹の消息不明を心配して出てきた姉は結婚写真を見てコレは妹ではないと言う。あの謎の女は一体何者⁈…。この辺りまではサスペンスムードとドヌーヴのファッションショーのような取替え衣装も楽しく観られて快調。それからが説明口調の展開と美貌だけに惚れ込んでいるとしか思えない脇役ベルモンドの行動も不可解でとことんこの恋に執着してると言われても傍目からも共感呼ぶには無理がある。ヒッチコック信奉者トリュフォー、あれだけ著者『ヒッチコック映画術』でサスペンスの魔術解明しているんだからもう少しお手本になるような展開にして欲しかった。前半部分のムードとドヌーヴ胸チラサービスカット2ヶ所が収穫でした。