こんな映画を高得点をつけちゃいけないことくらい分かってるんですが...
トリッキーな構成で度肝を抜いた作品のコアであるその構造を平易に組み直したのに作品が全くつまらなくなかったというのには相当驚いた。
せいぜい、10カットくらいしかないのに、1カットずつが全くダレない構成は監督としての力量をきちんと感じる。
しかし、随分と価値観が変わったこの世の中で再編集版とは言え、よくスクリーンにかけられたなとは思う。
ギャスパー・ノエは極めて露悪的な方法で「暴力やドラッグはいけない!」と普通の事を言っている狂人なのだから、それを前提にしてこの暴力を受け止める覚悟でいつも映画館に向かう事にしている。