まっと

オキシジェンのまっとのネタバレレビュー・内容・結末

オキシジェン(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

思考実験のような映画だったなあと……

人を人たらしめるものって何だろう 姑獲鳥で京極堂が言ってたやつじゃないけど自分が一瞬前までの記憶を持って生まれてきた存在だったらどうする 関口くんが関口くんであることは京極堂が肯定してくれたけどリズには面と向かってあなたはあなたと言ってくれる相手はいないんだもんなあ

親の因果が子に報いどころか見知らぬ己のせいで己が苦しむ この世に生を受けたのも己によるもの お母さんに電話かけてたけど厳密に言うとそれお母さんじゃない
今度はブラックラグーンの話ですけど「自分の身の行く末を全部自分で決められる」の究極形ってこれなの? 生まれて、見知らぬ自分の記憶と希望をもって生きてくよう設計されて、自分自身の自我もその記憶と希望のために生存本能を働かせて リズ(クローン)の生存意思は誰のものだ? そもそも「誰のもの」をこんなに気にするのが未来にはもうナンセンスなのか???
私にとってはなんだか開けちゃいけない箱を開いてしまったような(リズは箱の中から出られないのによ)、考えたくないことを考えさせられてしまったような、薄気味悪さの残る映画でした……
なんかハッピーで希望あふれる感じの表情で終わったけどさ〜! 怖いわぁこの映画……
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