デヒ

とんびのデヒのネタバレレビュー・内容・結末

とんび(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2022.03.22.火 TOHOシネマズ南大沢で試写会として鑑賞。

街で過激な性格で有名な人物の父親が事故で妻を亡くし、事故のことは秘密にして独り身で息子を育てる。母親の死を知りたがる息子に「父親を救うために死んだ」と嘘をつき、息子と父親の中の誤解は生まれ、大きくなってしまう。

親の子供への限界ない愛、子供はそれを気づくまでに時間が掛かってしまう。今作では気付いてから終わって良かったです。逆だったら辛くてたまらなかったと思います。まだ結婚もしてない大学生に過ぎない私も親の条件の無い愛を全て理解できるとは思えないです。やはり自分も結婚して子供ができたらその時になって理解できることになるのか、と思います。
親の愛全てを理解はできないけれど、やはり親子の関係を描いた作品は泣いてしまいますね。共感ができるところがあるからでしょう。
親子の関係も涙が出てしまいますが、街の大人たちのアキラへの愛も良かったです。あの街は愛が溢れる場所でした。だからアキラが街に行ったら表情が明るくなったり結婚のことも勇気を出して言えたでしょう。特に薬師丸ひろ子さんの演じた居酒屋のおばさんと安田 顕の演じた照雲が良かったです。自分の息子のように考えてくれる。

私に取って前作『護られなかったものたちへ』はとても好きな映画であるので今作もとても期待をしながら観ました。
色々涙出るような場面がありますが、前作の方が好きですね。あと、今作は一眼で「芝居が大きい」のが分かります。過去と現在の時間が飛ぶのが多いので、注意してください。音楽がとてもいいです。撮影特性上時代感を味わうのができます。撮影されたセットの美術がすごい…です。行ってみたいですね。
原作小説もあり、佐藤健さんのドラマもあるらしいですので、観たいです。
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