Jun55

ミナは歩いてゆくのJun55のレビュー・感想・評価

ミナは歩いてゆく(2015年製作の映画)
4.0
2015年初に公開された映画。
2001年にアメリカがアフガンに侵攻し、民主政権が誕生して10年以上経っている中で、ドキュメンタリータッチに描かれたドラマ。
ドラマとはいえ、実際に起こっていることをベースに作られているのだろうし、ドキュメンタリー映画を観ているような錯覚を起こす程のリアル感が素晴らしい。

今回のタリバン政権復権を暗示するようなシーン(政治腐敗、貧困、薬物使用等のモラルの低下)も出てくる。
一方で、そのような混沌とした社会の中でも、自らの強い意志、高い自立心をもつ少女ミナを主人公とし、女子教育、女性教師、タリバンに殺された母親、児童婚への抵抗等を描くことで「女性」がポジティブにFeatureされている。
監督はアフガニスタン系のカナダ人であり、故郷を思う気持ちの中で、その希望を「女性」に託し、ミナを通じてメッセージを発しているのだろう。

前述の通り、ドキュメンタリー映画のようなリアル感が出ているのだが、それも俳優の演技の巧さによるものだろうし、特に12歳の主人公を演じたFarzana Nawabiの 演技が素晴らしい。(両親が俳優で、今回、映画初出演らしい)

#イスラーム映画祭
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