Jun55さんの映画レビュー・感想・評価

Jun55

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.3

宮崎駿監督の強いメッセージが伝わってくる。
現在の社会が、脆い均衡の上に支えられている、ということ。
それをビジュアルで訴えかけてくる。
アニメーションでなければ示せない世界観。

その危機感を妄想の
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WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

4.4

インド人とインド映画の話をすると、何人かのインド人から「War」観たか?と聞かれるので、ずっと気になっていた映画。
基本、アクション系は敬遠気味なのだが、この映画は、そのようなことも鑑賞。
また監督は
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Jigarthanda Double X(原題)(2023年製作の映画)

4.5

自主映画で鑑賞(現在、Netflixでも鑑賞可)
タミル映画界の鬼才監督Karthik Subbarajの新作。
(若手だけれども、これまでの実績から、”若手監督”との紹介は憚れる)
Subbaraj
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Merry Christmas(原題)(2024年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

自主上映で鑑賞。
監督が「Andhadhun」のSriram Raghavanということが鑑賞のモチベーションとしては大きい。
「Andhadhun」については、残念ながら、未だ観る機会がないのだが、
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マリーゴールド・ホテルで会いましょう(2011年製作の映画)

3.6

インド絡みで鑑賞。
ストーリーとは関係ないかもしれないが、できれば、もっとJaipurの風景をフィーチャーして欲しかった。

老後をインドで暮らす、というのも、旧宗主国だからこそあり得る発想なのだろう
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’96(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

IMW2023パート2にて鑑賞。
2018年公開のタミル映画。
多くの映画賞を受賞し、特に主役のカップルを演じたTrisha、VSPの受賞が目立つ。この映画はこの二人の好演に支えられていると思う。(子
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若さは向こう見ず(2013年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

2013年ヒンディー映画。
Deepika PadukoneとRanbir Kapoorの二大スター共演で興行的にも映画賞的にも成功したカルト的な映画。
将来の夢、恋愛、友情、親子・家族愛と心を動かさ
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海辺の彼女たち(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

日藝生による映画祭、「移民とわたしたち」の作品として鑑賞。
先ず以って、若い人たちが、このように社会問題に関心を持つことに賛意を抱き、応援したい。

この作品は、ベトナム人の三人の若い女性が主人公。
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.5

そろそろオスカーシーズンが到来、その候補に挙がりそうな作品は観ておきたいところ。
本作品は、Martin Scorsese監督にRobert De Niro、Leonardo DiCaprioの共演、
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Leo(原題)(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

Lokesh Kanagaraj監督とVijayのコンビ2作品目ということで、注目していた作品。
Lokesh監督は「Kaithi」のインパクトが大きく、好きな監督の一人。
(Masterも観たが、V
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バービー(2023年製作の映画)

3.7

バービーランドのSupreme courtの様子は、Roe v. Wadeを想起させ、アメリカが置かれているジェンダーの問題がやはりベースにある。
アメリカで大ヒットになるのは、そのような社会的背景と
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

4.3

興行面では、インド映画、歴代5位となっているようで、文字通り今年最大のヒット作品。
特にSRKブランドは、グローバルでの訴求性が高く、グローバルベースの興行成績も大きく寄与していると思う。
SRK、デ
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

4.4

インドのカースト最下層ダリトの女性たちが立ち上げた新聞社が、SNSを活用し、人権問題の解決に取り組む姿を描いたドキュメンタリー映画。
多くの映画賞を受賞し、Rotten Tomatoesでも100%と
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わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.6

Kazuo Ishiguroの小説を読んでから、この映画を観る。
ちなみに、小説自体は、「生」、「死」、「記憶」と興味深いテーマがあり、且つユニークなアプローチもあり自身の評価は高い。

映画化に際し
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K.G.F:CHAPTER 1(2018年製作の映画)

4.6

約1年前にKGF2を観て、どうしても観たかったKGF1。
KGF2同様、終始、痺れていた。
映画を観ていて、”痺れる”という感覚は、当然、滅多に起こらないのだが、敢えて表現すれば、感情、意識の閾値が超
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ラストファーマー(2021年製作の映画)

4.4

インド大映画祭で鑑賞。
IMDbの評価が8.8と高評価。
Wikiには、映画としての評価は高いが(映画賞も受賞)、興行的には振るわなかった、とある。

タミルの農村地区に残る伝統的な生活と都市型の「効
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ジャイ・ビーム(2021年製作の映画)

4.6

インド大映画祭で鑑賞。
IMDbの評価が8.8と高評価。
2022年のFilmfare Awards South(タミル)で作品賞受賞。(その他内外の映画賞受賞)
2021年10月のリリースから話題に
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ビギル勝利のホイッスル(2019年製作の映画)

4.3

IMW2023(パート1)にて鑑賞。
最近の大将Vijayの映画の中で観れていない作品だったので自分としてはピースがはまった感じ。
Vijay映画の中でもエンターテインメント性やターゲットとする顧客層
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狼と子羊の夜(2013年製作の映画)

4.5

IMW2023(パート1)にて鑑賞。
IMDb8.1、タミル映画でカルト的な扱いになっている、ということで期待していた作品。
期待通りの心に刺さる印象深い作品だった。
自分の評価軸に独自性(ユニーク性
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.3

2023年アカデミー賞脚色賞受賞作品。
Rotten Tomatoes90点。
実話に基づいた小説が原作。

実話は、2009年にボリビアで世俗から隔離生活するキリスト教派メノナイトで起こった事件。た
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ガルギ 正義の女神(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

インド大映画祭で鑑賞。
2022年タミル映画。IMDb8.1、映画評論家の評価も高い。

たまたま、前日に「Women talking」を観たばかりなのだが、この映画も女性に対する性的暴力、Pedop
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ただ空高く舞え(2020年製作の映画)

4.4

インド大映画祭で鑑賞。
IMDbの評価が8.7と高評価、且つ内外の映画賞を受賞しており、インド大映画祭の中でもMUST WATCHとしていたが、期待に応える作品だった。
監督、脚本はSudha Kon
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Ponniyin Selvan: Part Two(原題)(2023年製作の映画)

4.4

SpaceBoxさんの自主上映会で鑑賞。
インド本国ではSP-1と共に大ヒットの話題作。タミル語映画。
タミル語圏では誰もが知っているだろう同名の歴史大河小説がベースになっており(ストーリー良し)、名
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

Rotten Tomatoesの評価が96%、映画賞も受賞しているので、期待して観たのだが、正直、鑑賞後は、どのように評価すべきか戸惑った。
ただ、鑑賞後に監督のインタビューや各種評論を観て、ようやく
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.4

自分で良いと思った映画を観た直後の状況に、精神が痺れるような感覚になることがある。必ずしも感涙するような感情の高まりではないのだが、これが自分のこの映画を観た直後の状態だった。

芸術の世界で頂点を極
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愛の亡霊(1978年製作の映画)

3.9

国立映画アーカイブで開催中の特別展「没後10年 映画監督 大島渚」と併せて鑑賞。本作はカンヌ映画祭監督賞を受賞。
フランスとの合作らしく(フランス語字幕)、映像美が意識されていると感じた。

”怪談”
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.0

PATのある意味、伝説的な作品。
Rotten tomatoesでの評価が94%とPATの作品の中でも高評価。

70年代~80年代初頭、まさにPATが身近に観てきたポルノ業界をテーマにした作品。テー
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東京物語(1953年製作の映画)

4.5

神奈川近代文学館で小津安二郎の特別展があり、改めてこの作品を認識、鑑賞。
邦楽は殆ど観ないのだが、本作は、2012年に英国映画協会発行の映画専門誌で「世界映画史上ベスト作品」に選ばれ、Rotten t
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.4

ジェーン・カンピオン監督作品については、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」がとても良かったので、この作品も観ておきたいと思っていた。
この作品も、当時、各賞受賞しているだけあり、同じように心に強く残る、印象
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ムンナ兄貴とガンディー/ムンナー兄貴、ガンディーと出会う(2006年製作の映画)

4.4

東京外国語大学主催、TUFS Cinemaにて鑑賞。
(大盛況でした)
ラージクマール・ヒラニ監督作品ということで、予てより観たいと思っていた映画。「きっと、うまくいく」や「PK」もそうだが、彼の作品
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.3

先ずは、アカデミー賞主演男優賞、Brendan Fraserの演技を観たいとの思いで劇場に入ったのだが、映画全体もとても感動的で良かった。
(Rotten Tomatoesでは厳しい目なのだが)

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ラガーン(2001年製作の映画)

4.2

ビクトリア朝時代の英国インド統治時の物語。
RRRもそうだけれども、悪役イギリス人のキャラクター作りが巧い(笑)。
英国人女性の立ち位置もRRRは参考にしたのだろうか。

帝国主義、英国への抵抗をスポ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

とても驚いたのが、そのUniqueness。
マルチバースの発想もそうだけれども、ストーリー、映像含めて、全く新しい映画を観せられた感じ。正直、数日、評価する言葉が見つからなかった。
映画のタイトルの
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.4

当然のことながら、スピルバーグの生い立ちとして観ることが重要。
どのような家庭環境から、彼のような天才監督が生れたのか、そして彼が世に出した数々のヒット作品のモチーフに関するヒント、を知ることができ、
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.1

エルビス・プレスリーが黒人音楽の影響を受けていることや、彼のパフォーマンスに対してアンチがあったことは知っていたが、トム・パーカーの存在は知らなかった。
ただ、”悪徳マネジャー”はよくありがちな話で、
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.2

貧富の差(資本主義)、地位、SNS、ジェンダーを皮肉たっぷりに描いているブラックコメディ。この感じ、好きだ。
問題提起は鋭く、そして興味深い。
現在、この世の中で実際起こっていることほど滑稽なものはな
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