HAYATO

モキシー ~私たちのムーブメント~のHAYATOのレビュー・感想・評価

3.8
2024年69本目
Only on Netflix
学校での性差別に立ち向かう女子高生たちの「魂の叫び」を描いた青春ドラマ
内向的な女子高生・ヴィヴィアンは、校内にはびこる性差別や不公平にうんざりしながらも、幼馴染の親友・クラウディアとともにひっそりと学校生活を過ごしていた。そんな中、男子生徒からの嫌がらせに負けない転校生・ルーシーや、かつて反骨精神旺盛だった母・リサに感化され、ヴィヴィアンは校内の性差別を告発する冊子「モキシー」を匿名で発行。冊子は反響を呼び、やがて学校に大きな革命を巻き起こす。
2015年に刊行されたジェニファー・マチューによる同名小説を、タマラ・チェスナとディラン・メイヤーが脚色し、『インサイド・ヘッド』でヨロコビの声優を務めるエイミー・ポーラーがメガホンを取った。
『ほの蒼き瞳』のハドリー・ロビンソンが主演を務め、リサ役をポーラー監督自ら演じる他、『テラスハウス』に出演歴のあるローレン・サイ、シュワちゃんの息子のパトリック・シュワルツェネッガー、『ブックスマート 卒業前夜のパーティー』のニコ・ヒラガ、フィル・コールソン役(MCU)でお馴染みのクラーク・グレッグ、『マッシブ・タレント』のマイク・バリンホルツ、『ミスト』のマーシャ・ゲイ・ハーデンなどが出演。
校内に蔓延る性差別に対し女子学生が連帯して立ち向かう「フェミニズム」を主軸にした物語であり、間違ったことが罷り通っている現実に沈黙を貫く必要はないと背中を押してくれる作品。
学生生活の中で直面する性差別的な問題に不満を募らせていても、行動を起こしてそれらを改善しようとするのは、難しいことで勇気のいること。
主人公のヴィヴィアンも「関わらない方が身のため」と思っている節が見えたが、「他の誰かが傷つくかもしれない」と臆することなく立ち向かうルーシーの姿を見て自分も向き合おうと奮起し、その彼女の行動が一大ムーブメントへと発展していく。
パワフルな女性陣も魅力的だが、ヴィヴィアンの活動に賛同し、さりげなく応援するセスが最高にクールであり、そんな彼の姿を見て、男性も女性の問題だからといって放ったらかしにするのではなく、男女がお互いに手を取り合って問題を一緒に改善していくことが大切なのだろうと思った。
ヴィヴィアンがアジア系故の苦労に悩まされていることを描いているのは良かったものの、いつの間にかクラウディアと仲直りしてしまっていたのが少し引っ掛かった。
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